盛岡タイムス Web News 2013年  11月   16日 (土)

       

■ 旧南部氏別邸庭園(市中央公民館)盛岡市初の国登録記念物に 文化審議会が文科省に答申

     
  国の記念物に登録された旧南部氏別邸庭園(現市中央公民館庭園)  
  国の記念物に登録された旧南部氏別邸庭園(現市中央公民館庭園)
 

 盛岡市愛宕町の旧南部氏別邸庭園(現在の市中央公民館庭園)が15日、国の指定する登録記念物(名勝関係地)になった。同日開かれた文部科学省の諮問機関である文化審議会(宮田亮平会長)文化財分科会が答申した。県内では盛合氏庭園(宮古市津軽石地内)に次ぐ2件目で、盛岡市では初の登録。同分科会では、「おくのほそ道の風景地」(平泉町など)が名勝に、「御所野遺跡」(一戸町)の史跡追加指定も答申された。

  旧南部氏別邸庭園は1908(明治41)年に南部家第43代当主南部利淳により、整備された。53年(昭和28年)から「岩手県産業文化館」として整備され、55年(同30年)に盛岡市に移管。58年(昭和33年)に市公民館と改称された。80年(同55年)に「中央公民館」として増改築され現在に至る。

  庭園には、三つの中島が浮かぶ広い池を中心にさまざまな意匠の灯籠やマツ、モミジなどの樹木が配置されている。原敬の別邸内にあった「田舎家」を移築した「白芳庵」、明治天皇が東北巡幸の際に宿泊所として利用した「聖風閣」、盛岡市出身の俳人・山口青邨(やまぐち・せいそん)が幼少期を過ごした家屋が「愛宕亭」として復元されている。

  登録範囲は中央公民館の建物を含めた1万8893・92平方b。幾度か改修され、第2次世界大戦後には庭園の一部が失われるも、江戸時代の絵図なども残っており、その変遷を追うことができる。

  江戸時代以降の東北地方における造園文化の発展に寄与した意義深い事例であることが、登録の決め手となった。

  公民館敷地内にある旧南部家別邸母屋は、今年7月に同分科会により登録有形文化財(建造物)となっている。

  谷藤裕明市長は文化財登録を受け「登録されることは当市の誇りであり、旧南部氏別邸庭園の姿を後世に伝えることに大きな弾みとなる。市内に残存する文化財的な庭園群との一体的な保護と活用を進め、文化財行政の推進に努力する」とコメントを発表した。

  同審議会で名勝に指定された「おくのほそ道の風景地」は、松尾芭蕉の記した同作に登場する風景群。10県の13要素で構成される。本県では、平泉町の金鶏山と高館が該当する。指定基準「人文的」と「自然的」双方に関係している。物語などの風致景観に関する指定として第3の取り組み。一群として指定した箇所数は今回が最多。

  「御所野遺跡」については、12年度末に史跡管理計画が策定され、既存範囲とともに一体として保護する条件が整った箇所(1959・47平方b)を追加指定する。


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