盛岡タイムス Web News 2013年  11月   17日 (日)

       

■ 森林づくり県民税 活用周知に課題 県民参加型が減少傾向 導入8年目 新年度に掘り起こし図る

     
  新年度の取り組みが検討されている森林づくり県民税を活用した事業(写真は2日に開かれた盛岡市民植樹祭の様子。ここにも同県民税が活用されている)  
  新年度の取り組みが検討されている森林づくり県民税を活用した事業(写真は2日に開かれた盛岡市民植樹祭の様子。ここにも同県民税が活用されている)  

 県は、いわての森林づくり県民税を活用した事業について、2014年度に間伐材の有効利用や県民参加の森林づくり促進事業の新規参加団体の掘り起こしなどに取り組む方針を掲げている。15日に開かれた同県民税事業評価委員会(委員長・岡田秀二岩手大農学部教授、10人)で14年度の取り組み方針について説明。必要な税金として県民への認知度向上も強める考え。

  同県民税は06年度から導入。第1期5カ年計画を終え、今年度は第2期(15年度まで)の中間年。県民税収は13年度見込みが6億9900万円で、徴収費などを除いた基金積立金は約6億6千万円。事業費は9億3766万円で、前年度分までも充当した基金残高は1億6840万円と見込まれる。

  事業の内訳は▽いわて環境の森整備事業▽県民参加の森林づくり促進事業▽いわての森のゼミナール推進事業▽事業評価委運営費│に取り組んでいる。

  環境の森整備では人工林について、針葉樹と広葉樹の混交林誘導伐が10月末時点で計画1600fに対して713f、進ちょく率45%となっている。

  県民参加の森林づくりでは目標30団体7千人を掲げるが、実際には27団体6085人と見込む。年々団体・参加者数が減少傾向にある。

  評価委に示された14年度の取り組み方針と課題への対応策としては、環境の森整備で間伐材の搬出経費助成の継続を検討。マツクイムシ感染源クリーンアップについては13年度国の対策事業費に振り替られている。盛岡以北など広域に拡大する中、14年度からは90カ所を対象に被害木と感染源の除去を行う。

  県民参加の森林づくりでは、12、13年度に設けた被災地先行枠を既存の事業と統合。市町村による県産木製品整備を通じた木とのふれあい活動を追加。森林づくり活動に35団体7千人、木とのふれあいに11団体をそれぞれ想定する。

  県民税については県民の認知度を10年度4割から最終年度の15年度に7割まで引き上げを目指す。このため16年度からの第3期計画を視野に入れ、第1期以来、普及啓発事業を復活させる。フォーラム開催などを企画する。

  評価委の役割としても、既存の環境の森整備事業の審査だけでなく、県民税の今後の在り方に向けて評価・検討してもらう。このため県民対象のアンケートを実施し、判断材料を収集する。

  委員からは県民税事業以外にも森林に関する補助事業があり「もっと系統立てて整理し、周知する方法がないか」とメニュー化するよう求める声、「一般になじみがない中、森林や生態系保全をしなければどんな影響があるか伝えるのが重要」との指摘が出た。

  岡田委員長は「森林そのものが健全である必要がある。公共性を強く有しており、当面は健全な状態にすることが優先される。間もなく(税導入から)10年が経過する中、事業そのものの制度設計も変えていく必要があるのではないか」などと説いた。


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