盛岡タイムス Web News 2013年  11月   25日 (月)

       

■  滝沢にも幼児ことばの教室 元教師を発達支援員に 伝達能力の向上へ 早期指導で子も親も安心


 滝沢村は2013年度、言葉や聞こえの発達に課題のある幼児の相談や指導に対応する「幼児ことばの教室」を開設した。3月まで小学校の「ことばの教室」や「LD等指導教室」で指導してきた元小学校教諭を保健福祉部児童福祉課所属の児童発達支援員に採用。子どものニーズに応じ、正確な発音の習得やコミュニケーション能力の向上を支援している。早い段階での適切な関わりは、子どもの成長に大きなプラス。親にとっても、子育てについて相談できる機会が増え、安心感につながっている。

  「すいそう、きょうそう、えんそう、みずぼうそう…」―子どもの声が聞こえる。

  毎週月曜日、同村老人福祉センター2階に開設される「幼児ことばの教室」では来春、入学する吉田匡希君(5)が、児童発達支援員の田口好子さん(58)と向き合い、苦手なサ行の発声に取り組んでいた。「すごい、今の『そ』はとっても上手!」。田口さんの励ましで匡希君は、やる気まんまんだ。

  テーブルに並べた紙製のポケモンキャラクターを、ストローで吸い上げるゲームには母親の眞紀子さん(44)も参加。「ここに来るのが楽しくて、待ちきれない様子。入学前に指導してもらえるのはありがたい」と笑顔で話した。

  幼児ことばの教室は「せんせい」を「てんてい」と話すといった発音の置き換えや、なめらかに言葉がでてこない「吃音(きつおん)」、難聴などコミュニケーションに課題がある村内の幼児が対象。保護者らの長年の要望に応え、開設した。相談や指導は無料で、6月の開始から、これまで17人の指導を受け入れた。

  指導は1回45分。親子で教室に通ってもらい個別に行う。通う頻度は週1回、月1回など、子どもよって異なる。入学を間近にひかえた年長児は指導回数を増やすなど一人ひとりに合わせて計画を立てる。意欲を持って取り組めるよう、子どもが学習や訓練とは気づかない遊びやゲームを上手に活用する。17人のうち1人は既に課題を克服し教室を卒業した。

  田口さんは特別支援学校の教諭らと村内の幼稚園や保育所を回り、気になる子どもたちの様子を観察する巡回指導にも加わる。村が幼児教室を開設したことで、幼稚園や保育所での理解が進み、相談ケースが増えたという。

  「就学前に子や親の負担を少しでも減らし、小学校での指導にスムーズにつなげたい。親が安心し、余裕を持って子どもと向き合えるようになると、それが子どもの成長に、さらに良い効果をもたらす」と田口さん。「乳児健診を担当する保健師や、教育委員会とも連携しながら対応でき、福祉サイドで、幼児教室を運営するメリットもある」と話す。

  その子の様子によっては、より専門的に障害に対応できる療育施設や、発達に課題のある子どものために村が設けている別の親子教室を紹介する場合もある。

  同村は来年度以降も事業を継続する予定。大坪一彦児童福祉課長は「幼児教室の開設で、新たに見えてくる課題やニーズもあるはず。他の事業とも連携させながら、支援の充実を図っていきたい」と話す。


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