盛岡タイムス Web News 2013年  12月  20日 (金)

       

■  書店の巨大化さらに MORIOKA TSUTAYA 盛南から競争激化


     
  盛岡市本宮にオープンしたMORIOKA TSUTAYA  
  盛岡市本宮にオープンしたMORIOKA TSUTAYA
 

 盛岡市本宮に県内最大級の複合書店「MORIOKA TSUTAYA」が今月オープンし、県内の書店は一層の大型化が進んでいる。日本出版インフラセンターの調べによると、県内の7月現在の書店数は183店で、2003年同期の235店に比べ、10年間で52店減少した。盛岡市内ではその間、06年にジュンク堂書店盛岡店、10年にエムズエクスポ盛岡店が開店。ツタヤの進出により、売り場2千平方b台の大型書店が3店並び立ち、競争が激化している。地元の老舗書店の側は、スケールメリットによらない持ち味で対抗策を打ち出す。

  5日開店したMORIOKA TSUTAYAは東京都のカルチュア・コンビニエンス・クラブの子会社の盛岡蔦屋書店(小山健一社長)経営。書籍、音楽・映像ソフト、文具、雑貨など約6336平方bの店舗に、書籍売り場は約2900平方b。中央にカフェを置き、「文化の広場」のコンセプトを打ち出す。

  小山社長は「これまではレンタルのツタヤのイメージがあったが、ブック&カフェを中心にした複合書店を開店し、物販とカフェスタイルの1号店として展開していきたい」と意気込む。

  店舗はイオンモール盛岡南に向かい合い、ホーマックの移転後の物件を改装した。小山社長は「認知度の高い立地条件で、住民の意向をうかがうと、休日にショッピングセンターに行かれる人が多く、そのほとんどがイオンモールに足を運んでいる。将来的には盛岡ツタヤがあるから盛南に行きたいと言われるようにしたい」と話し、商業集積による求心力に期待する。

  ツタヤ開店に対して、同市みたけ3丁目のエムズエクスポ盛岡店の佐々木謙一総括マネージャーは、「多少の影響はあるが、売り場作りと接客を今以上に頑張りたい」と、フロアの充実に努める。

  同市中ノ橋通1丁目の東山堂の湯澤健一店売部長は「当店は北上を含めて6店舗あり、ツタヤの商圏外の北上店を除くと、目に見えない影響はあるかもしれないが、表面的には変わっていない。それに向けて手は打っていたので、下支えがあるのかもしれないが、ツタヤ向かいのイオン店をはじめ、市内の書店は影響を受けると想像できる。東山堂全体の強みを生かしていきたい」と話し、のれんの信用を生かす。

  同市大通2丁目のさわや書店の赤澤桂一郎社長は「大型店の小型版では立ち行かない。うちはフェザン店が好調なように持ち味を生かしたい。ツタヤには仙北店が一番近い。学習塾を併設したり、県内にも店を出していきたい。盛岡は既にオーバーストア状態にあるのでは」と話し、配達サービスや教育産業との相乗を工夫する。

  県書店商業組合の玉山哲理事長は「書店はメガ化が進んでおり、出店の可能サイズがあるとすれば、大型書店は県内では盛岡にしか出せず、集中する傾向にある。東北では仙台の次に出店するのは盛岡へという流れが強まっている」と話す。他業種も含めて、県内の流通業界は盛南を核に内外の資本が激しくせめぎ合っている。


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