盛岡タイムス Web News 2014年  1月  4日 (土)

       

■ 盛岡からできる復興支援 ネットで自主制作番組発信 しぇあハート村放送局 情報流し震災風化を防ぐ

     
   撮影した映像をチェックする「しぇあハート村放送局」のメンバー。震災復興をテーマにした自主制作映画「ひとつ」を監督したオトナ映画部の高橋政彦さん(49)=左から2人目=もアドバイス  
   撮影した映像をチェックする「しぇあハート村放送局」のメンバー。震災復興をテーマにした自主制作映画「ひとつ」を監督したオトナ映画部の高橋政彦さん(49)=左から2人目=もアドバイス
 

 盛岡市のもりおか復興推進しぇあハート村や隣接する復興推進デジコンシェアオフィスMORIOKAのスタッフ、大学生、専門学校生らが連携し、被災地の今や支援活動に取り組む若者の姿を紹介する番組「しぇあハート村放送局」を自主制作し、昨年12月からインターネット向け放送局ワロップでの放送を開始した。月1回程度、約30分間の番組を放送。動画配信サイトでも繰り返し視聴できるようにする。東日本大震災津波の発災から間もなく3年。記憶の風化も懸念される。次代を担う若者のまちづくりや復興に対する当事者意識を醸成する上でもユニークな取り組みだ。(馬場恵)

  「しぇあハート村放送局」はドラマ仕立ての情報番組。村内のコミュニティースペース・しぇあハート村マルシェで起こる日常の出来事という設定で毎回、違った話題を提供する。大学生や専門学校生が役者や撮影スタッフを務め、若者の目線で被災地の今を発信。震災への関心が薄れた地域の視聴者に働き掛ける狙いがある。

  しぇあハート村マルシェのスタッフ木津川正芳さん(57)は「復興支援活動を進めていく中でもう一度、人や地域との関わりを深く見つめ直したいと思った。いろいろな階層の人が関わることで、気付くことは多い。復興支援には、敷居は低く、間口は広い取り組みが必要」と語る。

     
  先月20日、雨の中で撮影に挑むしぇあハート村放送局の面々  
  先月20日、雨の中で撮影に挑むしぇあハート村放送局の面々
 

  自然に人が集まる番組制作とウェブ配信を思い立ち、デジコンシェアオフィスのコーディネーター天沼倫太郎さん(36)に相談。オフィスに入居するウェブ制作会社アイ・ファクトリーと縁があるワロップ放送局(本社東京・頃末敬社長)が、復興支援の一環として放送枠の無料提供を快諾した。撮影機材は盛岡情報ビジネス専門学校が提供し、しぇあハート村発、放送局が実現した。

  昨年12月29日の第1回の放送は、復興学生支援寮(シェアハウス)に入居を希望する男子学生を先輩の女子学生が案内する筋書き。県立大社会福祉学部2年の立花有彩さん(19)、同大総合政策学部2年の中條奈菜花さん(20)、盛岡情報ビジネス専門学校1年の遠藤優友さん(19)が、しぇあハート村の住人に成り切って熱演した。

  復興支援に取り組むキーパーソンを紹介するコーナーもあり、ゆいネット盛南の交流支援員菅野創一朗さん(25)が登場。被災地と盛岡の子どもたちの交流会など、被災地と盛岡の地域コミュニティーを結ぶ交流事業などを紹介した。

  番組ではシンガーソングライターの顔も持つ菅野さんの歌声で、岩手にちなんだ歌も毎回、紹介していく予定。

「復興支援活動に自分自身が関わってみなければ分からないことがたくさんあった。もっと大勢の人に、しぇあハート村に足を運んでもらえるようPRしていきたい」と菅野さん。「どうやったら、同じ輪の中で、被災地や復興支援について考えてもらえるのか。人が集まり、つながっていけるようマッチングの役割を果たしていきたい」と意気込んだ。

  番組作りがきっかけで初めてしぇあハート村の活動を手伝った中條さんは「実際に中に入って感じたことを発信し、行ってみたいなと思ってもらえるようにしたい」と笑顔で話した

  同市危機管理課で復興推進を担当する加藤勝主査は、脚本の提供など個人的な立場でも番組作りを支援。「ボランティア、ウェブ制作者、学生ら、しぇあハート村で出会った異種多様な人たちが化学反応を起こして生まれた企画。予想以上の成果で驚いている。自治体が苦手とする情報発信の力になる」と今後の展開に期待した。

 

 



   


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