盛岡タイムス Web News 2014年  1月  9日 (木)

       

■  三陸創造プロジェクトを位置付け 県第2期復興実施計画素案 新規32含む327事業 企画専門委に提示


 県は東日本大震災津波復興計画の第2期復興実施計画(計画期間2014〜16年度)の素案をまとめ、8日、盛岡市内で開かれた県東日本大震災復興委員会第11回総合企画専門委員会(委員長・斎藤徳美放送大学岩手学習センター所長、委員8人)に示した。第2期計画では、復興基本計画に掲げる、復興に向けた三つの原則「安全の確保」「暮らしの再建」「なりわいの再生」に基づき、32の新規・一部新規事業を含む327事業を展開する。長期的な視点で、三陸の復興の姿を創造していくための取り組みとして「三陸創造プロジェクト」も位置付けた。

  会議には学識経験者ら委員6人が出席。素案の内容について意見を交わした。

  第2期計画は「参画」「つながり」「持続性」を重視。地域住民一人ひとりが主役となり、多様な復興主体が連携しながら、地域社会の持続性を目指した取り組みを進める。

  まちづくりと一体となった防潮堤など海岸保全施設の整備や湾口防波堤の早期復旧を引き続き推進。大規模災害に対応できる広域防災拠点は15年度までに5カ所整備する。復興道路(直轄)の供用区間は第2期計画中に15・2`延長。「防災文化」を継承していくため、小学校などでの津波防災に関する出前講座は3年間で60回実施するとした。

  暮らしの再建は、被災者への恒久的な住宅供給や被災した陸前高田・大槌・山田の3県立病院の移転整備の完了、被災者の心のサポートなどが大きな柱。災害公営住宅は16年度までに98・5%の供給を目指す。地域コミュニティーの再生、活性化を図るため、若者グループが企画・実行する取り組みへの支援なども盛り込んだ。

  なりわいの再生は、農林水産業、商工業の活性化策をはじめ、海洋環境・生態系といった国際的な研究拠点構築、海洋再生可能エネルギーの導入・研究拠点化などに取り組む。内陸地域と沿岸県北地域のものづくりネットワーク同士の連携を強化。高度な産業人材の育成を図る。

  観光振興では三陸地域の世界ジオパーク認定を目指した取り組みや、三陸鉄道の駅舎を復興地域活性化の拠点とするなど三鉄沿線地域のにぎわい創出を主要事業に位置付けた。

  三陸創造プロジェクトには、三陸らしい個性豊かで競争力のある産業構築を目指す「さんりく産業振興プロジェクト」、環境との共生を目指す「さんりくエコタウン形成プロジェクト」など五つを据えた。

  委員からは「三陸に住む人の生きざまや、持続可能で心豊かに暮らせる地域の在り方など、骨太な三陸ブランドを創造し、発信してほしい」「人材確保、自由度の高い財源措置、円滑な事業用地確保のための規制緩和といった復興に重大な影響を及ぼす課題を明確に打ち出し、国や県民へアピールすべき」との発言があった。

  第2期計画は今月開かれる復興委員会や女性との意見交換会などで、さらに審議し第1次案を作成。下旬から県内各地で地域説明会を開く。同時に意見公募し、3月末には計画決定する。

  県復興局の佐々木和延副局長は「被災者ニーズは常に変化しているとの指摘もあった。住民との対話を重視し、より良い計画にしたい」と話した。


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