盛岡タイムス Web News 2014年  1月  21日 (火)

       

■  担い手、農業環境作り主眼 国が新農政を県内で説明 中身に不明点まだ多く


 農林水産省による新たな農業関連政策に関する県、市町村担当者対象の説明会は20日、盛岡市内で開かれた。早ければ2014年度から順次進められる▽農地中間管理機構▽経営所得安定対策の見直し▽水田フル活用と米政策の見直し▽日本型直接支払制度の創設―の4改革について同省が説明した。政策によっては詳細が未公表のもの、生産者にとって関心事である交付金などの受給額がどうなるか。不明点が依然として多い。

  同日は山口英彰同省大臣官房予算課長らから説明があった。県、市町村担当者のほか一般の生産者を含め約260人が参加した。

  山口課長は「目指したのは担い手を中心に需要に合った作物が生産でき、目標を持つこと。農業で生きていこうとする意欲ある担い手を育て、経営判断で思う存分生産できるようにすることは施策の流れが変更しても変わらない。コストを下げるための農地集積で、地域が経営判断できる農業環境作りが仕事」と意義を説いた。

  農地中間管理機構(農地集積バンク)については、都道府県が各1カ所設置する第3セクター。地域内で分散、錯綜(さくそう)した農地利用を担い手ごとに集約化し、耕作放棄地は機構が借り受け、必要に応じて基盤整備などの条件整備を行う。県は4月をめどに機構を設立する予定。

  12年度から各市町村で始まった「人・農地プラン」を基礎とし、作成と定期的見直しを継続的に推進してもらうという。農地の借り受け、貸し付けに関しては、機構が貸付先決定ルールに沿って借り受け希望者と協議して貸付先を決める。

  市町村は機構の要請に応じて農地利用配分計画の原案を作成するほか、業務を受託する。盛岡市農政課の質問に対して、同省は▽相談窓口▽農地の出し手の掘り起こしや交渉▽経営安定支援▽基盤整備関係などの事務―などを挙げた。予想以上の事務の種類の多さに会場がどよめいた。

  参加した一般の生産者男性は「行政のような手続き的なことは自分には関係ない。政策が見直されて、どのくらいの額が支払われるのか、増えるのか減るのか知りたかったが、分からなかった」と会場を離れた。

  同省によると、経営所得安定対策の見直しについては主食用米の需要が年8万dずつ減る中で「直接支払いでは高い関税で守られていながら交付金を交付するのは、他産業や他作物を生産する農業者に納得してもらうのが困難」とし、麦や大豆など今後振興を図るべき作物に振り向ける。

  このため米の直接支払い交付金は17年度までで廃止。既に14年産から10e当たりの単価が1万5千円から7500円に半減される経過措置がとられる。県農林水産部によると、12年度産の県内交付金総額は67億円で、半減されれば約33億円が減額される計算になる。
 


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