盛岡タイムス Web News 2014年  1月  29日 (水)

       

■  対面販売から生の声 6次産業化成功のヒント 盛岡市内の商業施設 農家のとっておき市


     
  販売会を通じて生産者と消費者が交流  
 
販売会を通じて生産者と消費者が交流
 

 農家のとっておき市場は28日、盛岡市本宮のイオン盛岡南ショッピングセンター(SC)内いわて活菜横丁「結いの市」で開かれた。同市内で農林産物や加工品の販売に取り組む5経営体から18種類が出品、販売された。出店者は買い物客に試食を勧め、商品の特徴や調理方法を説明。消費者から味の感想や買い求めやすい量目などを聞き、今後の販路拡大や商品開発のヒントを吸収した。

  出店は▽よしだ農園・手づくり菓子工房ラックママ(三本柳、菓子など7種類)▽佐々木果樹園(乙部、リンゴジュースなど4種類)▽ふじむら農園(手代森、寒干し大根3種類)▽山本家の愛情たっぷり米(玉山区渋民、米と雁喰豆)▽市森林組合(同薮川、寒じめシイタケ2種類)―。

  この販売会は市農産物等販路拡大事業の一環。出店者らは昨年6月からのセミナーに参加し、商品力向上や販売方法の見直し、商品に添える「ポップ」の作り方などを個別相談を含めて学んだ。販売会は昨年9月も開かれており、成果を発表する場となった。

  セミナー、販売会は生産者の6次産業化のコンサルティングなどを手掛ける岩手志援(同市上田、鈴木勝美代表取締役)が受託。商品ラベルは東京で活躍するデザイナー千葉茂さん(一関市出身)が生産現場に出向き、生産者の声を聞いてデザインした。

  佐々木果樹園は無添加・果汁100%で砂糖一切不使用の「ざく切りりんご」を県内初お披露目。淡紅色を出すため品種は「新世界」を選んだ。食べ切れる量と1袋380円の価格、ほどよい甘さをアピールしていた。

  ラックママは山本家で生産する玉山区在来品種の雁喰豆(がんぐいまめ)を使った塩豆餅などを販売。ほとんどの商品が2時間足らずで売り切れた。

  ふじむら農園の寒干し大根は2個100円から8個380円まで3種類を用意。木村陽子さん(27)は「この商品を対面販売したことがない。普段、産直に置いていると分からない、どうやって売れているか、お客がどこに目を付けているかが分かった。今回は大きいサイズの方が売れた」という。

  試食後、購入した滝沢市の70歳代女性は「薄味で軟らかくておいしい。私は固くしてしまう。調理の説明も聞けた。冷凍するとおいしくないので小分けされている方が助かるし、手間がかかっており値段も高くない」と話していた。

  岩手志援店舗・営業担当の工藤めぐみさんは「生産者が自信を持って育てたものを加工して(収穫の)最盛期以外も活躍できる商品作りにつなげていく。消費者と会話を楽しみ、作った過程を説明し、試食で量目やラベルなどの意見をもらう。次の商品の姿を生産者が理解し、形にしていく。1回で終わりにせず派生させてほしい」と期待する。

  今回の販売会については2月10日に同市内で開かれる市農政シンポジウム「小さな6次産業化のススメ」で発表される。午後2時から。参加無料。


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