盛岡タイムス Web News 2014年  1月  31日 (金)

       

■  ボイラーに命吹き込む 交通公園から復元C58 新検修庫(盛岡駅西口)で火入れ式 4月から釜石線運行 「SL銀河」復興もけん引


     
  火入れ式を終えたC58の239号機  
 
火入れ式を終えたC58の239号機
 

 盛岡市内に保存されていた蒸気機関車「C58」の239号機の火入れ式が30日、盛岡市盛岡駅西通の盛岡車両センターSL検修庫で行われた。1940年製の同機は国鉄時代の盛岡鉄道管理局で、1972年まで運行した。その後は盛岡市の交通公園の一画に展示されていた。2012年に現役復帰が決まり、JR東日本が走行可能に修繕した。同日は約60人が参列してボイラーに点火し、SLの心臓部に命の炎を吹き込んだ。機関車は4月以降、「SL銀河」として釜石線で運行し、観光振興を通じて被災地の復興をけん引する。

  C58は日本のSL時代を代表する名機。239号機は戦後、山田線などで運行した。保存が良好な同機をJR東日本は埼玉県の大宮総合車両センターで修復し、走行可能な状態に戻した。

  工事を終え、27日にはけん引されて盛岡駅に到着。駅西口に再建した新しい検修庫で整備に入った。長らく停止していた転車台も再起動する。4月以降、JR釜石線の花巻―釜石間で運行を予定している。

     
  多くの参列者を前にボイラーに火入れの儀  
  多くの参列者を前にボイラーに火入れの儀
 


  火入れ式で、JR東日本盛岡支社の嶋誠治支社長は「1年2カ月、盛岡を離れていたSLで、皆さまや県民に末永く愛していただけるよう取り組む。沿岸の復旧を観光面から支えるため、多くの人に岩手県に来てもらえるようSLの旅を復活したい」とあいさつ。

  県盛岡広域振興局の杉原永康局長、盛岡市の谷藤裕明市長、釜石市の野田武則市長が祝辞を述べた。盛岡運輸区SL乗務員の熊谷貢治さんが儀式でボイラーに点火した。

  同支社の山之越裕運輸部長は「きょうの火入れでSLに命が入った。このSLで多くのお客さんに来ていただきたい。沿線の皆さんと地域の連携、観光面の振興ができれば良い。40年保存されて程度は良かったが、SLの命であるボイラーは復元工事した。程度が悪い部分は新しく作り、もとのものと一体化した」と述べた。

  乗務する盛岡運輸区の東野峰夫運転士は「これまで気動車と電車で、東北本線などで乗務してきた。昨年8月から3カ月間訓練した。石炭を供給するとき火がうまく回るよう、水加減が難しい。夏は60度以上にもなる」と話し、運転技術を会得した。5人のクルーで運行し、日本の鉄路の伝統を受け継ぐ。


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