盛岡タイムス Web News 2014年  2月  5日 (水)

       

■  農商工連携で売上増へ 千秋堂とファーム菅久 地元原料のゆべし開発へ


     
  認定書の交付を受ける高橋社長(中央)と菅原社長(右)  
 
認定書の交付を受ける高橋社長(中央)と菅原社長(右)
 

 餅菓子製造の千秋堂(盛岡市前九年、高橋健治代表取締役社長)と農業法人のファーム菅久(雫石町中沼、菅原久耕代表取締役社長)は協力して、地元の原料を使った新たな「プレミアムゆべし」商品の開発に取り組んでいる。菅久で生産した米粉を使って安全安心、健康志向を目指し、輸入原料に依存する他の商品と差別化を図る。千秋堂は同町の誘致により、2016年度に現在地から原料の産地に近い同町への移転も計画している。

  両社は、農商工等連携促進法(2008年7月制定)に基づく事業計画の認定を受けた。3日盛岡市内で東北農政局、東北経済産業局から認定書の交付を受けた。県内ではそれぞれ4、5件目、10年度以来3年ぶりの認定となった。交付式には県商工労働観光部や関係機関も出席した。

  千秋堂は、県内有数の和菓子「ゆべし」製造量を誇る。原材料の米粉や具のクルミなどは地元産が単価高で輸入品を使用してきた。高橋社長は「これではいけない。安全安心なものを作り、地元のものを愛して発信していこう。ご当地であることをプレミアムにできれば」と考えた。

  ファーム菅久は町内の国道46号沿線の約125fで米、小麦などを生産。米粉スナックや麺、アトピー対応の米生産など減農薬・減化学肥料で栽培。昨年8、9月の豪雨、台風被害で5分の1が被害を受けたが全量一等米の品質を守った。

  こうした中、両社はそれぞれの経営資源の活用、課題解決へ連携を決めた。認定された事業計画で、プレミアムなご当地スイーツとして、ゆべしの開発、製造販売に取り組む。

  既に地元の原材料を使った新商品の試作を重ねている。仮称「包餡(ほうあん)ゆべし」として雫石産の黒千石大豆ミソ入りなどを開発。菅久で栽培する赤紫色の古代米を使うなど、県産食材で色づけした仮称「彩りゆべし」など、既存の商品と差別化、高付加価値化を図る。

  計画では千秋堂を代表企業に菅久のほか県工業技術センター、県、中小企業基盤整備機構東北本部で連携体が組織される。事業者は▽専門家によるアドバイス▽試作品開発や販路開拓に対する補助▽中小企業信用保険の特例▽政府系金融機関の低利融資など―の支援が受けられる。

  今後5年間で千秋堂は4800万円、菅久は1100万円の売上高増加を目指す。それぞれ収益性の改善、地域活性化に寄与する。

  菅原社長は「地元の特徴を生かした製品開発をしてきた。設立以来、安全安心、健康と信頼を掲げている。その米をぜひ活用した商品を作ってもらいたいし、われわれも共に発展したい」と話す。

  高橋社長は雫石町への移転について、既に候補地も絞っているという。15年度から段階的に移転し、16年4月に完全に同町で本格操業したい考え。

 


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