盛岡タイムス Web News 2014年  2月  21日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉187 草野悟 継続の意義語る中村雅俊さん


     
   
     

 取材をしているのは俳優の中村雅俊さんです。中村さんは、お隣宮城県女川町が故郷。大きな打撃を受けた町の一つです。そのためか、被災地への思いは人一倍強く、この日も「ここの島越の方々は本当にご苦労されているのでしょうね」と優しく思いやりの言葉をかけていただきました。

  写真の背景は、津波で壊滅した島越駅のホームの造り直しをしているところです。低気圧の影響で沿岸は大雪となりましたが、4月の復旧へ向けて休むわけにはいきません。極寒の中、黙々と除雪をしながら築堤工事を進めています。中村さんは、以前のカルボナード島越駅の美しい写真も見ています。奇跡的に残った宮沢賢治の碑、発動機船の詩を読み、「なんてすごい奇跡なんだろう。この碑は、ずっと語り継がれる宮沢賢治さんからのメッセージですね」と感慨深くずっと立ち続けていました。

  「この大震災を3年たったからと言って、人々の記憶から消すようなことは絶対にダメですね。忘れずに大事な教訓として伝え続けることが大切ですね。継続こそ大事なキーワードなんです」と熱く語ってくれました。

  まったく同感です。まだ3年しか経っていません。その間の被災者の方々、被災地の方々の辛苦は、とても表現することすらできない厳しいものです。応急仮設住宅での生活も間もなく3年。隣の音がすっかり聞こえる薄い壁の中。夏は暑く冬は寒い仮設の家。耐えながら復旧を待つ日々です。

  「三陸鉄道がもう一度走ってくれることが私たちの希望です」と、島越の住民のお一人がつぶやきました。もう一度津波が来ても、今度は絶対に壊されない頑丈な堤防を造り、その上にレールを敷こうと設計された島越。間もなく試運転の真新しい列車が走ります。できれば暖かな春風に乗って走ってもらいたいと願っています。沿線の人たちの期待を受けて復活する三陸鉄道。4月6日全線再運行まで、もうすぐです。小旗を振って喜ぶ人たちの姿が目に浮かびます。

  中村雅俊さんのお人柄に触れた一日でした。わざわざお越しいただき、ありがとうございました。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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