盛岡タイムス Web News 2014年  2月  28日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉188 草野悟 大雨・運休・復旧作業

 

     
   
     

  2月15日の大雪は関東地方に深刻な打撃を与えました。3日間も車の中に閉じ込められたニュースも流れました。美談もありましたが死者も多数出ました。その雪が15、16日と東北へ北上。太平洋沿岸にとんでもない大雪を降らせました。久慈では70aを超える観測が始まって以来の記録。普段めったに積もらない大船渡も30aを超えました。

  三陸鉄道は、南リアス線が全面運休。北リアス線は宮古から小本が一日中運休。久慈―田野畑間は雪の重さで至るところで倒木が発生。なんと5日間も不通となりました。三鉄は総出で必死の作業。特に保線の作業員は極寒の夜中までチェーンソーを回し続けました。そんな中、事故が起こりました。線路の上の倒木を小さく切断し撤去する作業中のことです。凍って固くなった倒木にはじかれたチェーンソーが三鉄職員の太ももに跳ね返ってきました。周囲の社員は全員、真っ青になりました。即刻病院へ運び診断を受けましたが、幸い軽いけがで済みました。

  なんとか、少しでも早く復旧させないと通勤通学、病院へ通う人たちに苦労をかける、という一心で、社員一人ひとりが使命を持って働きます。テレビには登場しない陰の功労者たちが鉄道にはたくさんいます。無口で働き者、「ぽっぽや」の高倉健みたいな人たちです。シャイで表に出ることを嫌うため、ほとんど取材されることはありません。そうした縁の下の力持ちこそ「全線再運行」の立役者なのです。

  鉄道会社には、花型の運転士やダイヤなどを仕切る運行部、総務や庶務など多くの部門があります。常に現場に出るのが施設、保線の部門です。この社員たちの結束力は「線路の鉄より固い」のです。間もなく再開通を迎えます。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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