盛岡タイムス Web News 2014年  3月  21日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉191 釜石のお嬢さんと新車両


     
   
     

 写真の美人さんは、釜石に住んでいる宏子さんです。三鉄の新車「クウェート政府」から贈られたピカピカの車両の前で敬礼しています。宏子さんは、三陸海の博覧会のコンパニオンレディでした。22年前ですから、お歳は20歳+22歳? でもまだピカピカのレディなのです。宏子さんの言葉を借りて、その時の様子を書いてみました。

  3・11の日、自宅は釜石の平田(へいた)にありました。釜石に仕事で出掛けており、三鉄の線路を歩いて平田に向かいました。あまりにも無残な津波の跡、がれきの塊を見ながら線路を歩きました。必死に家に向かいました。自衛隊や消防団の方々が人命救助に当たり、騒然とした映画のような世界でした。

  言葉もなく、青ざめたままの顔で避難所を探し、家族と再会しました。家族の無事を確認し、気が抜けるような安心感に襲われました。とはいえ、多くの犠牲者が出ている中、自分たちだけで喜んでいるわけにも行きません。すぐに炊き出しに回り、お手伝いをしてきました。今でも鮮明に記憶に残っています。3年たった今、え、もう3年たったの?という、あっという間の3年です。

  その三鉄が間もなく再開することをとても楽しみにしています。「とうとう元に戻ってくれるんですね」と感慨深く言いました。釜石から自宅の平田駅までつながります。3・11に宏子さんと同じように線路を歩いて避難した方々が、3年目の3・11に南リアス線の復活した線路を歩く「思い出イベント」を行いました。参加されたお一人お一人が、3年前をきのうのことのように思い出しながら歩いていました。盛岡から釜石までSLが走り、三鉄が復活。少しずつ前進しています。

  三陸鉄道は4月5日、南リアス線が全線再開通します。もうすぐです。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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