盛岡タイムス Web News 2014年  3月  27日 (木)

       

■  高校、ソチを糧に飛躍を 阿部友里香さんに証書 盛岡南で卒業式


     
  同級生、後輩らに祝福を受ける阿部友里香さん(前列右から2人目)  
  同級生、後輩らに祝福を受ける阿部友里香さん(前列右から2人目)
 

 盛岡市西見前の県立盛岡南高(菊池浩校長、生徒709人)で26日、ソチ冬季パラリンピック日本代表の阿部友里香さん(山田町出身)=日立ソリューションズジュニアスキークラブ=の卒業式が行われた。同校では1日に卒業式が挙行されたが、同大会で出席できなかった阿部さんのため、同日はほかの卒業生や同校スキー部の後輩、教職員ら約80人が出席して祝福を受けた。菊池校長から卒業証書を受け取り、同級生と記念写真を撮りながら、高校生活の最後を笑顔で飾った。

  式では、友里香さんが母親の英美さん(47)とともに入場。菊池校長から卒業証書のほか県スポーツ賞、同校の特別功績賞と皆勤賞の賞状や盾、メダルが贈られた。

  友里香さんは「たくさんの方々に集まっていただいた。ソチパラリンピックで一番の目標としていたクラシカル15`で8位入賞できたことは、この学校に入って3年間、理解があったからこその入賞だと思っている。本当にありがとうございました」とあいさつ。その後、校歌斉唱が行われ、出席者らに見送られて会場を後にした。

  友里香さんは後天性の左上腕機能障害を持ち、同大会ではバイアスロン、クロスカントリー3種目に出場。クロスカントリーのうち、女子15`クラシカルで入賞した。式のあと、報道陣を前にした友里香さんは「学校生活は楽しく、部活動の面では本当にきつい時もあったが、仲のいい友達もいて、思い出せばきりがないくらいの思い出ができた。つらい練習でも、めげずに練習してきて良かった。一緒にやる仲間がいることは素晴らしいこと。その支えがなければ、どこかでくじけていたかもしれない」と3年間を振り返る。

  東日本大震災を乗り越え、スキーを始めてから3年での快挙。4月からは大東文化大に進学し、スキー競技を継続する。「震災のあとは、すぐに決断しなければならなかった。勢いもあったが、おかげでこういう舞台に立てた。地元の人をはじめたくさんの応援があり、そのおかげで最後まで走り切ることができた」と古里への思いを語った。

  「4年後には平昌パラリンピックもある。高校生活3年間頑張ったと同様に、大学という新たな土地でトレーニングに励んでいきたい」と新たなステージに向け決意を表した。

  英美さんは「(友里香さんが)卒業して、感動するとともに、ほっとした。娘の成長を感じられた」と目を潤ませた。

  菊池校長は式で「卒業後の人生ではもっとつらいことがあるかもしれないが、あなたなら大丈夫。これまで障害も震災も乗り越え、明るい笑顔で頑張ってきた。これからもその笑顔で幾多の困難を乗り越え、夢をかなえてほしい」と期待した。


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