盛岡タイムス Web News 2014年  5月  4日 (日)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 大崎真士 情報の送り先と範囲

 盛岡市玉山区の林野火災をスマートフォンで検索したら、「姫神山で火事」と出てきて驚いた。現場に近いが、正確ではない。

  県民が災害情報を入手する手段としては災害情報ダイヤル、知りたい情報をメニューから選択して受信する「いわてモバイルメール」がある。私も最近やっとモバイルメールで「盛岡市火災情報」を登録した。

  林野火災は、その矢先に起きた。

  しかし、27日に火災発生の一報は届かなかった。最初に届いたのは避難勧告を知らせる「緊急速報メール」だった。26日には「玉山区で小屋が燃えている」、28日には「厨川で建物2階から煙」などの情報が届いたのに。なぜだろう。

  所管する盛岡市危機管理防災課に尋ねた。市の火災情報は「消防団に出動要請する補助的情報」で、今回は別の手段で周知が済んでいたという。発生日が休日で、消防側の体制が不足していた可能性も挙げ「緊急を要する場合、メールが届かないケースもある」と説明された。

  地域住民には昨年の台風18号の経験から防災行政無線で火災を知らせ、現場近くでは1軒ずつ訪問や電話で周知が行われた。

  とはいえ、情報が必要なのは地元住民に限らない。当時も国道4号渋民バイパスまで煙が流れ込み、地域外の通行車両が多数往来しており、私自身、友人から問い合わせを受けていた。「姫神山で火事」も、情報を知らない方が勘違いしたのかもしれない。
  こうした錯綜(さくそう)による二次災害防止へ、情報伝達の手段や送り先の範囲については、もっと吟味、工夫する必要があるのではないか。

  チリ地震津波、豚流行性下痢、クマの出没、相次ぐ火災…県民の生命財産、経済活動を脅かす事態は多種多様で4月以降多発している。報道する側も正確で必要な情報発信を肝に銘じたい。同課は 「モバイルメールの運用については今後検討する」と話している。


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