盛岡タイムス Web News 2014年  5月  25日 (日)

       

■ 県内観光業界 増税後の客足は 「安・近・短」にシフトか ガソリン高の影響も

     
  盛岡市繋のホテルで開かれた観光業界の集まりで披露したわんこ兄弟  
  盛岡市繋のホテルで開かれた観光業界の集まりで披露したわんこ兄弟
 

 消費税率8%から約2カ月が経過し、増税の影響で県内観光業界のトレンドが変化している。県の観光統計概要によると、消費税率が3%から5%にアップした1997年の増税時には98年にわたり2年間、本県への観光客入り込みが前年割れした。今後の消費者の家計支出の中で、観光が占める割合がどのように変化するか、外食産業を含めて関係者は注視している。

  盛岡市繋のホテル大観会長で、県観光協会の佐藤義正理事長は「消費税8%になって、生活防衛のためか出足は鈍っている。観光は生活必需品ではないから、駆け込み需要は起こらなかった。4月に入って低迷しているのは消費税の影響によるものか」と話し、早期の影響の払拭(ふっしょく)を求める。

  同市繋の四季亭の間瀬信康社長は「総じて利用が上がらないのは消費税によるものか、それ以外によるものか分からないが、よく見ていく必要がある。税別表示が基本の業界にはどんな影響があるのか」と話し、早期の平準化を期している。前回の増税の際と同様、サービスの向上に努めている。

  消費税増税がゴールデンウイークの足に与えた影響について、JR東日本盛岡支社の嶋誠治支社長は「乗客は消費増税の影響なのか下がっているところもある。ゴールデンウイークの乗客を見ると前半は低く、後半は伸びている。それを絡めると曜日配列の関係もあるし、全くないと断言できないが、それほど大きくは出ていないと見ている」。

  JTB東北盛岡支店の菅原実支店長は「耐久消費財など税額の大きなものは4月以降に回復する見込みで、ゴールデンウイークまで高額商品の消費は下がった。旅行は目的があって行くので、法人のものについては影響ないが、個人のものは消費税により影響が表れているかもしれない。何に起因するものか、よく見る必要がある」と話し、それぞれ客足の変化に注目する。

  消費税増税にガソリン高が重なり、マイカー利用の比重が高い観光地への影響が大きくなっているという。移動と宿泊に伴う割高感を避け、いわゆる「安・近・短」の観光地に客足が向いている。

  同市の平和観光開発の及川公博盛岡カントリークラブ支配人は「当初は増税の影響も心配したが、春の雪の影響で営業日数が減った中、昨年より利用は伸びている。岩山パークランドもゴールデンウイークは昨年より来ていただいた。市内から最も近い立地が、増税とガソリン高の中で好条件になっている」と話し、順風感を口にした。

  消費税増税の影響は、年間の家計支出の中での費目の動きを見て判断する必要があり、今後の影響を懸念する声もある。同市紺屋町の米内商店の米内正己社長は「タクシー料金が高くなったと言って飲食を控える声が聞かれるし、今後、税率が10%になることを考えれば大変。外食には消費税は響いてくるのではないか」と話した。


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