盛岡タイムス Web News 2014年  5月  30日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉201 草野悟 平和が戻ったような声

 

     
   
     

 「緑の募金にご協力をお願いします」と、ありったけの声を上げて募金活動をする宮古市立藤原小学校3年の皆さん。街中にグループに分かれて頑張っています。約5秒間に1回、声を張り上げます。すでに100回以上も大きな声を上げています。声を聞いた通りすがりの親子さんが募金をしましたら、「ありがとうございました」と、自分の声が一番大きいぞ、と言わんばかりに三陸鉄道の2階にある事務所まで響いてきました。

  大震災から3年3カ月を過ぎても、いまなお仮設でお暮らしの方々の苦労は絶えません。「まるで昨日のよう」と時間が止まった方々も多くいます。そうした方々に「平和が戻った」などと書くのはちょっと気が引けましたが、この小学校3年のお子さんたちが次の担い手として成長してくれると信じています。太陽が降り注ぐ駅前広場に元気な声が弾けています。なんだかほっとするような空気感が流れています。

  3年前の募金活動は、主に大学生の皆さんが「東日本大震災支援募金」を行いました。募金といえば「震災支援」がここ3年間の「日常」でした。三陸鉄道も元通り動いています。「復旧ではなく復興だ」と以前よりも繁栄させると東京復活に懸けた後藤新平さん。確かに景気がよくなり活気ある街に戻ることは理想ですが、とりあえず「いつもの風景」に戻ることも大事なことですね。

  藤原小学校の皆さんも、大なり小なり被害を受けたご家族がたくさんいると思います。今は小さな力でも、この子たちの未来はきっと大きな力になって羽ばたくと信じています。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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