盛岡タイムス Web News 2014年  6月  10日 (月)

       

■  〈おらがまちかど〉17 菊地由加奈 滝沢市 姥屋敷地区内 一度寄ったら癖になる 産直施設「停車場」 笑顔と品ぞろえにつられ


     
  笑顔が絶えない産直「停車場」  
 
笑顔が絶えない産直「停車場」
 

 一度立ち寄ったら、癖になる産直がお山の里にある。「停車場」を訪れると、日替わりで姥屋敷のお姉さん方が出迎えてくれる。冗談や川柳までも飛び交い、笑いが始まると、帰るに帰られなくなる産直。ある日はワラビが100円、ニラ50円。もちろん、姥屋敷の台所としても、役目を果たしている。

  和気あいあいと、生産者31人の品が並ぶ店先。野菜や花苗、山野草や地場産ヤマブドウのジュース、1枚100円の中古食器も。カラフルな「はきご」は、停車場で編み方教室を開いたのをきっかけに商品化。エコバッグにちょうどよさそうな手提げタイプもある。

  2009年5月に開店。ちょうど、満5歳になった。「駅長さん」として親しまれる秋場崇良さん(73)が建てた平屋で、もともとはこけし工房だったという。工人が巣立ち、空き家となっていたこの場所で「何か売りたいな」と産直の夢が実現へ。ご近所で仲間を募り、14人の生産者でスタートした。

  もうける気がしたら、やめた方がいいよ−。原価計算は度外視に、「仲間作り」や「楽しみ第一」の運営方針。営業時間は午前9時半から午後5時半までで、店番は午前と午後の当番制。「ここ日替わりだから、面白いんだよ」と言われたこともある。

  「いらっしゃいませ」と「ありがとうございます」では終わらない、とも。その笑顔と「話がたり」をお目当てに、遠方から足を運ぶファンが多い。今では、年1度の客も覚えるように。もちろん地域にも目を向け、時にはスクールガードに変身する。

  布川英子さん(72)は「停車場はなくてはならない存在。楽しみながらやっている。病気でも寝ていられない」と笑顔。秋場信子さん(68)は「私個人としては家族の見守り役になっていただいて、本当に助かった」と言う。

  「お客さんから情報を教えてもらえる場所」と話すのは、野菜や花苗を生産する大塚久美子さん(51)。女性陣は「ちゃん」づけで呼び合う間柄。仲良く、気負わず、自然体の運営が、自然と、お客まで人の輪を広げている。

  夢は尽きず、今は菓子類の販売を検討中。「がんづきやきりせんしょなど、皆さん上手なので、できたら餅や焼き菓子も出したい。さらに夢を言うと、みんな趣味を持っているので、手作りの物を集めた小屋を増設し、特徴ある運営をしていきたい」と元大工の駅長さん。木工に遊び、停車場の奥座敷をのぞくと、こけし用にあつらえた棚で茶筒が出番を待っている。

  停車場は、滝沢市鵜飼花平100の24、電話680−2551。今季は11月いっぱいまでの営業。定休日はなし。
   (菊地由加奈)


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