盛岡タイムス Web News 2014年  6月  20日 (金)

       

■  高齢者の“助っ人”走る 松園地区で無料買い物バス いわて生協 ベルフまつぞの起着点に 実験踏まえ24日開始


     
  今年1、2月に実施された買い物バス運行実験の様子(盛岡市提供)  
  今年1、2月に実施された買い物バス運行実験の様子(盛岡市提供)
 

 盛岡市、岩手大学、盛岡商工会議所が今年1、2月に実施した買い物利便性向上事業の結果に基づき、いわて生協は24日から松園地区を循環する無料の買い物バスの運行を開始する。毎週火曜、土曜、毎月1日、15日に、ベルフまつぞのを出発し、県立博物館前などを通る西松園コース、松園中学校前などを通る東松園コースをそれぞれ3便運行。高齢者が比較的多く、坂道もある松園地区での買い物を手助けする。

  同市は、12年度に岩手大の地域課題解決プログラムを活用し、小売店舗の分布や町丁単位での高齢者数、地域の実情を把握するため民生児童委員全員を対象にアンケートを実施。その結果、松園2丁目や大慈寺小、河南中学区、猪去、太田地区、城南地区、乙部地区で、高齢者の買い物困難の問題が顕在化していることが判明。民生児童委員の54%が、高齢者の買い物困難の問題は今後も増える傾向にあると認識していた。

  調査結果を踏まえ、13年度も同プログラムを活用し、松園地区をモデルに14年1月18日から2月18日まで買い物バス運行実験を実施した。期間中の毎週火曜日と土曜日の10日間、松園1丁目、2丁目を経由し、ベルフ松園までのルートと、東松園1丁目、県営アパート入り口を経由し、ベルフ松園までのルートをそれぞれ2便運行。2ルートで延べ673人が利用し、松園1丁目、2丁目を経由するルートは1便当たり平均20・3人、東松園1丁目を経由するルートは同じく平均13・4人が乗車した。

  その後の松園1、2丁目、東松園の全世帯を対象にしたアンケートでは、73・4%が買い物バスの試行運転を認知しており、6回以上利用した人も1・3%いた。買い物バス利用による変化(複数回答)では、「人と会う機会が増えた」57・1%、「買い物の頻度が増えた」38・1%、「外出の機会が増えた」32・1%などが多かった。

  実験結果を受けて、いわて生協と市が協議し、買い物が不便な状況を解決する一つのモデルとして、松園地区を循環する買い物バスの運行が決まった。いわて生協では、従来から各店舗で買い物バスを運行しており、ベルフまつぞのでも緑が丘や桜台などからのコースはあった。一方、松園地区ではこれまで運行しておらず、今回の運行が初めてとなる。

  いわて生協店舗運営部の畠山利之さんは「松園全体を見たときに近くにお店がない地域もあり、お年寄りは大変。1月に実験をしたコースについて、町内会などからも買い物バスがあると助かるという要望があり実現した。ぜひ皆さんに知っていただき、利用を増やし、買い物弱者の手助けになれば」と話す。

  同市では、中心市街地エリアでは満70歳以上の人を対象に、定額で6カ月間バス乗り放題のまちなか・おでかけパスを実施している。一方で、それ以外の地域では店舗が遠く、買い物に不便を感じている高齢者も多い。

  後藤敏弘商工課長は「今回は住民の要望と事業者をうまくマッチングすることができた。路線バスとの競合の課題もあるが、誰がどういう状況にあるのかの掘り起こしを行いながら、買い物バスのほか、移動販売など地域の特性を見ながら事業者と市民のニーズをマッチングできるように対応していきたい」とした。

  松園地区の買い物バスの運行時間は、西松園コースが午後2時、同3時10分、同4時20分、東松園コースが同1時30分、同2時40分、同3時50分にそれぞれベルフまつぞのを出発し、約20分間で各地域を循環する。買い物時間は50分間が確保される。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします