盛岡タイムス Web News 2014年  6月  22日 (日)

       

■ 〈ジジからの絵手紙〉65 菅森幸一 「ペット騒動」

     
   
     

 遊び道具の自作はもちろん、遊びそれ自体をも創意工夫しながら楽しんでいたジジたちにとって、ペットの飼育は何よりも大事な遊びのひとつだった。

  飼い主のいない野良犬や野良猫は近所にゴロゴロいたが何しろ人間さまでさえ食うことが精いっぱいだ。とてもそんなものに手を出すわけにはいかない。したがって人間の食生活とは無縁のものが対象になる。

  カブト虫の幼虫(ノコノコという)をオガくずの中から掘り出しサナギを経て成虫に育てるなんてのは初心者のやることで、互いに誰もが挑戦していないペットの育成にしのぎを削ったものだ。

  ある日、ジジは開運橋の下で生まれて間もない「ヤマカガシ」の子どもを見つけた。机の中の小さな菓子箱の中に入れミミズやオタマジャクシを毎日のように与えながら成長を楽しみにしていた。ジジの愛情に応えるように順調に成長したヤマカガシは、緑灰色に朱色の斑点が鮮やかで悪童連の羨望(せんぼう)の的だった。

  ある日、家中に響き渡る母さんの悲鳴とともに、ジジと愛しのヤマカガシとの生活に破局が訪れた。しばらくは母さんは口をきいてもくれなかった。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします