盛岡タイムス Web News 2014年  7月  4日 (金)

       

■  家畜とペットの総合病院に岩大農学部 産業動物診療棟が落成 東北の獣医分野の拠点に


     
  公開された伴侶動物診療棟の手術室  
 
公開された伴侶動物診療棟の手術室
 

 岩手大農学部附属動物病院(安田準病院長)の竣工記念式典が3日、盛岡市上田の同大で開かれた。施設は2012年に東京農工大と共同獣医学科を設立したことを受け、設備の拡大拡充を目的に建設、改築されたもの。伴侶動物診療棟と産業動物診療棟の落成により、同学科の臨床教育理念である「伴侶動物と産業動物の臨床教育をバランス良く実施する」体制が整った。東北における農獣医分野の診療、臨床の拠点としての発展が期待される。

  いずれの棟にも、診療、臨床実習を行う最新の医療機器や実習設備を設置。周囲が住宅地という立地も踏まえ、防臭や衛生面への配慮もなされた。また、各棟の2階には、共同獣医学科で開講する遠隔講義に使用する双方向視聴覚機器が設置された遠隔講義室を各1室設けた。建築に当たり、国からの補助金も活用した。

  主に牛などの家畜を扱う産業動物診療棟は14年4月、これまでの動物病院を改築して完成した。鉄筋コンクリートの2階建てで、延べ床面積は1677平方b。総建築費は3億8300万円。感染防御を考慮した参加型臨床実習施設に生まれ変わった。東北各地の産業動物臨床現場の獣医師と協力し、実践的な臨床実習を展開する。

  犬や猫など、主にペットとして飼育されている動物を扱う伴侶動物診療棟は、13年4月に新築。鉄筋コンクリートの2階建てで、延べ床面積は2172平方b。総建築費は4億6800万円。明るく広い待合室と、MRI(核磁気共鳴画像法)やX線CTなど、高度獣医療機器を設置した。地域の動物病院と連携し、東北の中核獣医療施設として、さらなる発展を図る。

  式典には大学関係者や県内の獣医師ら約80人が出席。同日は両棟の見学会も行われ、手術室や処置室、遠隔講義室など内部が出席者に公開された。

  同大農学部の長澤孝志学部長は「県内外の動物の高度な診療が可能になった。岩手だけでなく、国際的に活躍できる人材を育てることができる。これからも有用な人材を育成したい」とあいさつ。安田院長は「現場の先生方と連携することで、牛や馬、犬や猫の診療が新たな時代に入る。卒後教育にも十分に活用できるのでは」と語った。

  伴侶動物診療科、産業動物診療科とも、地域の獣医師からの紹介を受ける形の「2次診療」を行う。伴侶動物診療科の診察時間は午前9時から正午まで(受け付けは午前11時まで)。土日祝日は休診。産業動物診療科はかかりつけの獣医師からの紹介を受け、調整の上で診療を行う。

  問い合わせ、予約の申し込みなどは電話621−6238まで。


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