盛岡タイムス Web News 2014年  7月  11日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉207 草野悟 よわい重ねる、から若返る


     
   
     

 なんということでしょう。「誕生日のプレゼントがあるから送るよ」と、お二人のご高齢の友人から電話がきました。この歳で誕生祝いなんて恥ずかしいのですが、やはり小さい時の「ハッピィバスディツーユー♪」をつい鼻歌交じりで口ずさんでしまいます。

  お一人は、直利庵の松井親方。「とびっきりの親子漬け」と「酒盗と新潟のガンズリのイカの切り込み」がプレゼントです。サケの親子漬けは、上等な特製だしにピンク色した切り身と氷頭(ひず)、それにイクラがたっぷりと入っています。普通は秋サケの獲れる冬に作るのですが、いつも新鮮なサケが手に入る直利庵。初夏に作ってくれました。氷頭はコリコリと音を立て、イクラはプチッっと弾けます。軟らかなサケの身と一緒に口に運びますと、「あ〜、誕生日が来てよかった」とヨダレまみれで幸福感を味わいました。「よし大事に、少しずつ食べよう」と親方に感謝しながら箸を進めましたら、あっという間に大きめのタッパーウエアに入った親子漬けが半分に減ってしまっていました。「誰が食べたんだ」「自分でしょう」と独り言。

  もう一人のプレゼンターは、熊ケ井旅館女将(おかみ)熊谷晴子さん。夏色のシャツが好きな私のために、すてきな夏用スカーフ(男物)をプレゼントしてくれました。さすがに、これだけは自分を写すわけにはいかず、お見せできないのが残念ですが、白いシャツに映えるちょっと大人のムードがにじみ出る、かっこいいスカーフです。石田純一みたいか、中尾彬みたいか、どっちにも似つかわない「ダサさ」が売りの私ですが、夜の街に飛び出す日を夢見て大事に飾っています。

  で、この二人。親方と熊谷晴子女将。実は幼少からの知り合いだったのです。直利庵の裕子女将が小声で「実は、うちの社長の初恋の相手だったのよ」と嫉妬とはすでに無縁の御年ご令嬢がつぶやきました。皆さま、ありがとうございました。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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