盛岡タイムス Web News 2014年  7月  17日 (木)

       

■  岩手医大 跡地活用、市計画に位置付け 外来機能充実へ予定変更 県、市、商議所と4者協議

 

     
   仮称内丸メディカルセンターが今後整備される歯学部(左は施設として利用継続される現循環器医療センター)  
   仮称内丸メディカルセンターが今後整備される歯学部(左は施設として利用継続される現循環器医療センター)
 

 岩手医科大(小川彰理事長・学長)は16日、矢巾町への移転に伴い2014年度に予定していた盛岡市中央通1丁目地内の歯学部の一部解体、仮称内丸メディカルセンター(MC)建設事業を中断すると発表した。附属病院が同町へ移転開院する19年6月に合わせて既存の施設を活用したMCを開院させる。新MCは早ければ21年着工、24年春の開院が見込まれる。新MCと附属病院跡地については、市の次期中心市街地活性化基本計画の事業として盛り込むよう県、市、盛岡商工会議所と検討に入った。

  小川理事長と佐藤光彦市副市長が同日会見した。小川理事長は「全体計画、矢巾町の1千床の本院(移転)開設のスケジュールに変更はない。内丸MCの新築、同市内丸地内の現本院跡地の利用は市民と十分協議したい」と述べた。地元の本町振興会や近隣住民、広域の意見も聞く考え。

  佐藤副市長は「(新MC建設が)遅れることで一体的に取り組めるのではないか」と歓迎した。既に医大と県、市、盛岡商工会議所は5月29日に事務レベルで1回目の協議を開始している。

  市の中活は13年度から18年度で第2期計画が進められており、次期計画の認定申請に新MC建設と本院跡地を商業エリアとして事業に盛り込めるよう検討する。移転先の矢巾では適用されないが、事業が認定されれば新MCや商業エリアの事業費にそれぞれ最大3分の2が国から補助される。

     
  会見で説明する小川彰理事長  
 
会見で説明する小川彰理事長
 


  小川学長は解体を中断する理由について▽当初の計画で考えたスペースでは手狭でより解体が必要になる▽アベノミクスによる物価上昇、東京五輪誘致、東日本大震災津波の復興事業の本格化に伴う資材・人件費の高騰―などを挙げた。

  解体は当初4棟のうち1棟のみだったが、計3棟解体の必要が出てきた。「医療の進歩で大型診断機器の導入などを積み上げていくと、1棟では狭あいになる。建物の容積率もあり、当初計画のスペースで建築するのが無理だと分かった」と説明した。

  医大では当初計画で、矢巾への本院移転新築とエネルギーセンターなど付属施設、内丸MC整備で約600億円の事業費(商業エリア除く)を見込んでいた。資材高騰などにより、2〜3割増額が必要と試算した。

  MC整備に向けては今年度、中央通1丁目地内の日赤の用地を譲り受ける。この用地と北接するPETリニアック先端医療センター、解体後の歯学部跡を使ってL字型の建物整備が早ければ21年に着工される。

  歯学部の残る施設に歯科医療センターが存続される。現循環器医療センターの建物にMCの管理機能、病棟機能が充てられる。その他のフロアは管理機能として利用される。歯学部の教育機能も同センターに移される。

  現在の病床数は1166床。移転先の矢巾は1千床で計画。ベッド利用率を考えると、現在の入院患者数は1千人足らずであり、附属病院の入院患者は全て矢巾に転院になる。


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