盛岡タイムス Web News 2014年  8月  20日 (水)

       

■  9月に空き家条例提案 盛岡市 良好な環境へ代執行なども 相談数増加、抜本対策へ


 盛岡市は良好な生活環境の保全や安全で安心して暮らせる社会の実現を図るため、市空き家等の適正管理に関する条例を制定する。市内の空き家に関する相談件数は、2010年度22件、11年度55件、12年度76件、13年度77件と年々増加しており、14年度は7月末現在で53件。放置すれば倒壊などの危険がある空き家、保安や衛生上危険な空き家もあり、抜本的な対策を講じることが喫緊の課題となっている。

  市は昨年12月に同条例案を策定したが、空き家等対策の推進に関する特別措置法案が国会へ提出予定だったため制定を見送った。特別措置法案の提出が見送られたため、市独自の条例を市議会9月定例会に提案し、15年4月1日の施行を目指す。19日の市議会総務常任委員会(竹田浩久委員長)で、市民部が条例案を説明した。

  条例案では、所有者は周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、自らの責任において空き家等を適正に管理しなければならないものと定義。市は適正な管理が行われていない空き家に対して、実態調査、立ち入り調査、助言または指導、勧告、命令、代執行および応急措置などの対策を講じる。空き家等には、居住その他の使用が常態的になされていない建物や工作物のほか、空き地も含まれる。

  市民からの情報提供などが市に寄せられた場合、市民部くらしの安全課の職員が現地調査で空き家等の状態などを把握。市個人情報保護条例の個人情報の目的外使用に基づいて、固定資産税の税情報などで所有者を特定し、職員による立ち入り調査などを行い、助言・指導を実施する。所有者の対応により処理が完了しない場合は、勧告、命令を行い、最終的には代執行の措置が取られる。家屋の倒壊など、著しく危険が切迫している場合は、抜本的な対策が講じられる前に、市が応急措置を行うケースもある。

  市が代執行を行った場合、費用は所有者に請求される。一方、これまでの市の空き家等の対策では、所有者が不明で未解決となるケースもあった。市では所有者不明の場合も公告後に代執行を行い、その後も所有者の確認を継続し、確認後に請求することとしている。

  国の特別措置法案では、他自治体から所有者情報の提供を受けるなどの個人情報の利用や固定資産税の軽減措置などの税制上の措置が盛り込まれているが、市単独の条例では他自治体の協力まで規定できないことや地方税法の絡みもあり、今回の条例案には規定しなかった。今後、施行までに特別措置法が制定された場合は、条例の改正を検討する。



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