盛岡タイムス Web News 2014年  9月  4日 (木)

       

■  障害越える知恵と工夫 世界のバリアフリー絵本展 IBBY(国際児童図書協議会)が23カ国から


     
   困難さがある子どもも、本が手にできる世界を願って開かれているバリアフリー絵本展。手前は、ペンギンが次々と現れる布絵本「たのしいどうぶつえん」  
   困難さがある子どもも、本が手にできる世界を願って開かれているバリアフリー絵本展。手前は、ペンギンが次々と現れる布絵本「たのしいどうぶつえん」
 

 全国を巡回中の「世界のバリアフリー絵本展2013」が7日まで、盛岡市愛宕町の市中央公民館第1企画展示室で開かれている。日本国際児童図書評議会(JBBY)、3・11絵本プロジェクトいわてなどの主催。手話や絵文字が付いた本、見えない子どもたちのための触る絵本、自閉症の子どもたちの認知特性を意識して作られた本など、国際児童図書評議会(IBBY)障害児図書資料センターが世界23カ国から選書したコレクション60タイトルを展示している。

  イタリアの「ぜんぜんちがう」は反対のものを見つけることをテーマにした触る絵本。
おどけたカメレオンの絵の大きさや素材を変えて、すべすべのものと、ざらざらのもの、小さいものと大きいものといった反対のものを表現。カメレオンに触れながら基本的な概念を学ぶことができる。視覚障害のある子どもたちのために作られた本だが、どんな子どもでも楽しめる。

  よこはま布えほんぐるーぷの「たのしいどうぶつえん」は、設立者の池上従子さんが、ベッドの上で構想を練った遺作。北海道の旭山動物園をモチーフにした。ひもをほどいて、布を広げるとペンギンが次々と現れ、行列を作るなど、本を楽しみながら手指を動かす工夫もしてある。

  スウェーデンの「マヤ、プールへ行く」(「マヤとミロ」シリーズ)は、マヤがプールでおぼれかけた小さな男の子を助ける話。このシリーズは、低年齢の子ども向けの本のような体裁だが、対象は字を読むのが困難な若者。どの物語にも、どきどきしたり、わくわくしたりする要素が入っている。優しく読める本と、より短い文で書かれ、ピクトグラム(絵文字)が添えられた本の、2種類の版があるという。

  他にも、1700もの手話を色彩豊かに描いたドイツの絵辞典、アスペルガー症候群の少女が自分の気持ちを表現した日本の絵本など、インクルーシブな社会の在り方を考えさせられる秀作が並ぶ。

  3・11絵本プロジェクトいわて事務局長の赤澤千鶴さんは「普段、意識していない、さまざまなバリアーとそれを乗り越える知恵があることに気付かされた。多くの人が関心を寄せるきっかけになれば」と話す。

  開場時間は午前9時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)。入場無料。問い合わせは市中央公民館(電話654―5366)へ。


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