盛岡タイムス Web News 2014年  10月  2日 (木)

       

■  戦略費で人口問題など 公債費高水準も復興優先 県の新年度予算へ 編成連絡会議


 県の2015年度予算編成連絡会議は1日、盛岡市内で開かれた。予算要求・調整基準の中で、政策的経費のうち通常分の政策推進費については14年度当初比でシーリング幅が0・9と0・05引き下げられた。一方で復興や人口減少対策などに関する部局横断的な戦略推進費(希望創造推進費)の要求枠が設けられており、そこへ振り替えになる経費も出てくる見込み。中期財政見通しや9月に改定された公債費負担適正化計画により、よりメリハリをつけた編成を目指す。

  県によると、戦略推進費は「いわて県民計画や復興計画に掲げる部局横断的に取り組む課題(人口問題を含む)に対応するための経費」。通常分、震災対応分それぞれ事前協議によって所要額がまとめられる。

  政策推進費は、基礎的経費、公共事業費、非公共・大規模事業など、凖義務的経費・振興局予算以外の経費。通常分のシーリング幅の推移を見ると、12年度編成が前年度当初の0・9、13年度が1・0、14年度が0・95だった。特殊要因に関しては事前協議する。同じ政策的経費の公共事業費については14年度当初比0・9とシーリング幅が3年連続同じとなった。

  総務部財政課の五月女有良総括課長は取材に対し「戦略推進費は県として重点化するものに新たに枠を設けた。単純に政策推進費の(削減分の)移し替えではない」と説明。

  政府の地方創生に向けた15年度予算への財源手当てが現時点でどの程度か不明だが「有効活用へ各部局にはアンテナを高くして情報収集してもらいたい」と話している。

  15年度施策の企画立案に当たっては▽県人口問題対策本部中間報告などを踏まえた子ども・子育て支援、若者と女性の活躍、産業振興、地域振興、地域医療体制づくりなど人口問題への対応に関する取り組み推進▽国体の成功や国際リニアコライダーの実現など、復興を後押しする取り組み推進▽仮称いわての子どもを健やかに育む条例など今後制定を予定する条例などに基づく新たな取り組み推進−に関して事業を検討するよう求める。

  本県の財政状況を見ると、策定された中期財政見通し(14〜16年度)から、社会保障関係経費の増加や国の要請に沿って行われてきた経済対策などに伴い発行した県債の償還が依然として高い水準で推移。今後の財政運営は、これまでにも増して厳しい局面を迎えると見込んでいる。

  基本的な予算編成方針としては東日本大震災津波からの復旧・復興に関する事業を優先的に行い、財源が限られた中で全ての事務事業を精査し、県民計画に掲げる希望郷いわて実現へ施策を着実に推進する予算として編成する必要性を強調。

  予算編成に向けては「あらゆる手段により歳入確保の取り組みを進める一方、政策評価結果などを踏まえ、事業効果、効率性などを検証し、歳出の徹底した見直し、国が予算の優先枠として示した地方創生と人口減少の克服に向けた取り組みなどに留意しつつ、政策の優先度に応じた財源の最適配分を図り、一層の選択と集中を進め、創意工夫を凝らすなど、限られた財源の重点的かつ効果的な活用に努める」よう提起している。

  県は現在、実質公債費比率が18%を超え、地方債発行に総務大臣許可が必要となっている。これを踏まえた公債費負担適正化計画が9月に改定されたばかり。この中で今後の県債発行は13年度の発行規模を維持または抑制することとされた。

  予算の積算根拠の明確化を徹底することも各部局に求めるなど、より厳しい財政運営の中で努力を求める。知事査定は年明け1月に行われる予定。

 


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