盛岡タイムス Web News 2014年  10月  30日 (木)

       

■  注意看板やコース規制も 御嶽山噴火で専門家意見 火山活動検討会 岩手山や秋田駒ヶ岳で


     
  御嶽山噴火を踏まえた本県火山防災について意見を交わした検討会  
  御嶽山噴火を踏まえた本県火山防災について意見を交わした検討会
 

 第49回岩手山の火山活動に関する検討会(座長・齋藤徳美放送大岩手学習センター所長、6人)は29日、盛岡市内で開かれた。多くの登山者が犠牲になった御嶽山の噴火を踏まえ、岩手山、秋田駒ケ岳、栗駒山を抱える本県としての火山防災対策の在り方について専門家が意見を交わした。この中で西岩手の大地獄谷周辺に注意啓発する看板の設置、今後秋田県と協議して県境の秋田駒ケ岳の一部登山道を規制する提案も出た。

  検討会は岩手山が静穏化して以降も年に最低2回会議を開き、岩手山と5年前から噴気の表面現象が範囲を拡大している秋田駒ケ岳の活動について協議してきた。

  29日の会議では岩手山について、10月10日に東岩手のやや深部を震源とする低周波地震が一時頻発したが「通常活動の一つで、近々何かが起きる兆候はない」との見解をまとめた。

  そうした中、御嶽山の例も踏まえ、硫化水素が含まれるガスの発生する大地獄谷周辺は注意喚起が必要として、新年度にも看板設置の予算化を検討することも話し合われた。

  秋田駒ケ岳の噴気については「範囲拡大をどう評価するかは、はっきりとは分からない。御嶽山の例もあり、大丈夫ではあるが何かあったら対応するべき」とした。

  さらに齋藤座長と土井宣夫岩手大教育学部教授は、噴気の拡大に伴い女岳(めだけ)近くの駒池コースなど登山道の一部を規制する必要性について踏み込んだ意見も出した。同日は秋田県の防災担当者も同席し、同県の秋田駒ケ岳・秋田焼山火山防災協議会で検討する意向が示された。

  県では1998年に岩手山の火山活動が活発化し、入山規制などの措置が講じられて以降、岩手山火山防災ガイドラインの策定や各種対応を検討してきた。県内3火山の噴火警戒レベルも御嶽山と同じ1となっている。

  しかし、今回のように多数の登山者が入山している状況で噴火が発生する事態は想定外だった。このため同日検討会を臨時で開き、ガイドラインの改定や県地域防災計画・火山災害対策編に反映させるため意見を求めた。

  齋藤座長は「気象庁の設定を覆す考えはないが、レベル1は決して青信号ではない。平穏や平常を安全と受け止めているが、普段から注意し、いつ何が起きてもおかしくないのが火山だという認識が必要だ」と説いた。

  小向正悟県総合防災室長は「本日の専門家の意見に加え、国も御嶽山を踏まえた検証や施策展開を予定しており、県の火山防災体系で課題や早期に対応するべきことなどを整理したい。主体や財源なども踏まえ、体系化したい」と述べた。


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