盛岡タイムス Web News 2014年  11月  17日 (月)

       

■  柳村典秀氏が大差で当選 投票率51・15% 藤原治氏、柳村純一氏及ばず 新市に魂吹き込んで


     
  3選を果たし、万歳三唱する柳村典秀氏(中央)と弘子夫人(右から2番目)  
  3選を果たし、万歳三唱する柳村典秀氏(中央)と弘子夫人(右から2番目)
 

 任期満了に伴う初の滝沢市長選は16日、投開票が行われ、無所属の現職柳村典秀氏(59)が1万872票を獲得し、村政時代をまたいで3選を果たした。市制施行の責任者としての市政継続や産業振興による雇用創出に期待する市民の支持を集めた。市政刷新を訴え、市職員を退職して出馬した新人藤原治氏(57)は5868票にとどまり、現市政の行財政運営に異議を唱えた元職の柳村純一氏(64)は5361票で、現職の壁を取り崩すまでには至らなかった。投票率は、選挙戦となった8年前の前々回を4・63ポイント下回る51・15%で過去最低となった。

  柳村典秀氏は市制施行に取り組んだ実績をアピールしながら、「策定中の総合計画を着実に実行し、滝沢市に住む人たちが幸せだと感じてもらえるように努める」と幸福感をキーワードに市政の継続を訴えてきた。争点化した財政については「滝沢の発展のためには投資も必要」と大型事業の推進を強調した。

  8月に元職が出馬の意向を明らかにした後、後援会(工藤政憲会長)を再構築し、27支部を立ち上げ。拡大役員会などの集会を重ね、着実に支持者を固めてきた。ともに首長を担い、岩手山麓の開拓に尽力した祖父兼吉氏や「ひげの村長」として親しまれてきた父兼見氏の時代からの根強い支持層に支えられながら、現職の強みを生かして全市域で優位に展開した。

  藤原治氏は「住民自治日本一の市」を掲げる現職の膝元の住民協働課長を辞して立候補。「閉塞(へいそく)感のある職場を明るく元気にし、住民に心から寄り添う市役所を作り上げ、住民の生の声を政策に反映させたい。滝沢市に新しい風を」などと市政刷新を訴えてきた。

  後援会(高橋盛佳会長)を構築後は「本人」のたすき姿でつじ立ちを重ね、登校中の子どもから親へと知名度が広がる一幕もあった。現市政や教育行政に対して変化を求める住民の声が集まったが、出馬表明が告示まで1カ月の時間不足で、全市域での浸透までには及ばなかった。

  柳村純一氏は2月に策定された市中期財政計画のデータを基に、大型事業への対応で厳しくなると見られる財政の健全化を訴え、現職に論戦を挑んだ。政策の一つに掲げた「自由で活発な議論のできる明るい市役所づくり」は元市職員の出馬によって現実味を帯び、村長時代の実績を評価する支持層から市政での手腕発揮に期待が集まった。

  後援会(黒沢明夫会長)を再構築後は、従来の慣例にこだわらない手法で活動を展開。公式サイトを通じて住みやすい市の実現に向けた自身の見解を発信するなどしてきたが、8年間のブランクが響き、有権者に届くまでには至らなかった。

  同市の人口は、1月の市制施行後も微増を続け、5万5千人を抱える。盛岡広域の発展の鍵を握る同市の初の市長選に市外から注目が集まる一方、投票率は過去最低を記録し、有権者の関心は低調のままで幕を閉じた。

  同市選挙管理委員会によると、選挙当日の有権者は4万3648人(男2万1231人、女2万2417人)。


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