盛岡タイムス Web News 2014年  11月  26日 (水)

       

■  〈花林舎流庭造り─よもやま話〉20 野田坂伸也 冬を迎える準備


     
  強い霜の降りた朝の野菜畑  
 
強い霜の降りた朝の野菜畑
 

 15日の朝、起きて外を見てびっくり、雪が積もっていました。積雪量は10aほどでしたが、積もるほどの雪が11月に降ったのは30年ぶりくらいではないでしょうか。もっとも、この日盛岡ではちらほら程度の雪だったそうで、「こっちでは積もっていますよ」と電話で知らせたら、盛岡の知人は「えーっ」と驚いていました。しかし山々はすっかり白くなりました。

  例年、私がお客さまの庭の手入れを終えるのは12月10日前後ですが、今年は少し早めに済ませた方がよさそうだと思いました。庭の冬を迎える準備を「秋じまい」とこの辺りでは言うようです。秋じまいとしてやらなければならないのは次のようなことです。

  @枯草の整理
  A落ち葉などの掃除 
  B樹木の剪定(せんてい) ※まだやっていなかった場合
  C樹木の冬囲い

  このほかに来年の生育のために肥料をやることもあります。@からCについて少し説明します。

  @枯草の整理

  この作業はおうちの方がやる場合と、造園業者がやる場合とでは少し違います。おうちの方が自分でなさる場合は枯草が目につき次第、いつでもその枯草を切ってしまえばいいのですが、業者がやるときは1〜2回でまとめてやってしまわなければいけませんから、まだ枯れきっていない草を切ってしまうか、残して次回に切るかいつも迷います。枯れても風情のある草まで全部片付けてしまうのは忍びない、と思うことはしょっちゅうですが、それも1週間後にはみすぼらしくなるのだからと思い、たいていは切ってしまうことになります。秋じまいの最終日をできるだけ遅らせて枯草の趣をぎりぎりまで味わっていただいてからさっぱりとさせようと考えるのですが、ある日突然雪が積もってしまったりすると乱れた景色のまま冬に突入してしまいますから、やっぱり早めに切ってしまうことが多いです。

  A落ち葉などの掃除

  これは、道路に散り敷いたものはおうちの方にやっていただくしかありません。業者が毎日伺って掃除する、というのはそのような契約をすれば別ですが、通常は落ち葉の季節に1回か2回伺うだけですから、毎日落ちてくる落ち葉には業者は対処できません。庭の植栽地内の落ち葉は、私はできるだけそのままにしておきます。その方が庭の土が肥沃になっていいと考えるからです。

  話が脱線しますが、今年私は久しぶりに腐葉土づくりを試みています。敷地内に大量の落ち葉がたまるのをこれまでは集めて捨てていましたが、園芸店で買う腐葉土に不良品が多いので自分で作ることにしたのです。出来上がる来春が楽しみです。

  B樹木の剪定

  樹木の剪定はなかなか難しく私はまだよく分からないことが多いのですが、6〜7月と9〜10月の2回やるのがよさそうだと、現在は思っています。ただ、時間的余裕がなくてたいてい9月ごろの1回で済ましているのが実態です。それでもできなかった場合には、冬前の秋じまいの時にやります。ただ、花や実を楽しむ樹木ではこんなに遅く剪定をすると来年の花芽を切ってしまうことがありますので、軽い剪定にします。

  C樹木の冬囲い

  冬囲いが必要な樹木は、耐寒性が弱い種類と雪で枝が折れる恐れのある木です。庭を造る際にこのような樹種はなるべく植えないように考えるのですが、弱くてもどうしても植えたい木がある場合もあります。冬の季節風が強く当たる風の通り道に常緑樹を植えると枯れることが多いので注意してください。冬囲いの中には機能的には必要ないけど冬の庭の飾りとしてやっているものもあります。ツツジやサツキは植栽当年は弱くても何年かすると耐寒性も耐雪性も強くなるものがあります。


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