盛岡タイムス Web News 2014年  12月  13日 (土)

       

■ エコ・ジャパン(盛岡市) スギの香に包まれ天へ 秋田杉の間伐材で棺製造

     
  棺桶に和紙を張る作業中(室内装飾の職人岩間清一さん)  
  棺桶に和紙を張る作業中(室内装飾の職人岩間清一さん)
 


  盛岡市中堤町にあるエコ・ジャパン(竹内雅博社長)は、国内で唯一秋田杉の間伐材を使って棺桶(おけ)を製造・販売している。

 日本では、年間100万人ほど(人口の約1%)の人が亡くなる。葬儀で使われる棺桶はほとんど中国産で、ベニヤ板の合板で作られているという。薄いベニヤを貼り合わせた後、布で覆うため、中を確認しないとベニヤだと気が付かない。棺桶の品質や中身を知らない人が少なくない。

  同社は、今年の1月から秋田杉の棺桶、秋田杉・山花の製造と販売を始めた。これまで赤松のバージンパルプを溶かしたエコ棺という棺桶を販売していたが、仕入れが高値のため、もっと求めやすく品質の良い棺桶を作りたいと考え、秋田杉の間伐材に目を付けた。間伐材は、建築には不向きで、チップくらいしか利用法がない。森林の保全・育成の面からも間伐材の利用促進が叫ばれている。これを利用すれば、中国製の1.5倍ほどの値段に抑えられ、環境にも優しい。

  試作を重ね、販売を始めたのは8月。木を4、5カ月ほど自然乾燥してから加工する。布の代わりに和紙を使うことにしたのは、布やクロスを張るなど試行錯誤を重ねた結果。日本のものを使いたいというこだわりもあった。

  11月6日に夢メッセ宮城で開かれた「東北ビジネスマッチ」に参加し、和紙を張った和紙棺と秋田杉の木棺を展示した。物珍しそうに見る人が多く、使いたいという声も多くあった。

  同社の菊池安信専務は「最近の葬儀は、家族葬など密度の濃い別れを選ぶ傾向にあると感じる。しかし、良質のものを選びたくても、一般の人の葬儀用品に対する知識もなく、知る時間もない。大型商業店舗や各葬儀社で、無料の入棺体験が開かれるようになったが、わが社の棺(ひつぎ)もよく展示されている。年配の方々に杉の香りがすごくいいと好評だ。今後、葬儀の内容やものを選べる時代がくるのではないかと思っている。多くの人に質の高い葬儀を行ってもらいたい。わが社の棺桶が先頭を切りたい」と話している。

  エコ・ジャパンは、この秋田杉・山花の販売を東北を中心に全国へ広げる計画だ。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします