盛岡タイムス Web News 2014年  12月  24日 (水)

       

■  手元に日本の宝あり 盛情ビでワークショップ アナさん(スイス・デザイナー)折り紙で


     
   折り紙を使ったワークショップで盛岡市の専門学校生とストリートを作ったアナ・ダプッツォさん(後方左)  
   折り紙を使ったワークショップで盛岡市の専門学校生とストリートを作ったアナ・ダプッツォさん(後方左)
 

 スイスの建築家でデザイナーのアナ・ダプッツォさん(セルビア出身)が22日、盛岡市中央通3丁目の盛岡情報ビジネス専門学校を訪れ、折り紙を使ったワークショップを開いた。NPO法人岩手未来機構(木村要一理事長)が被災地の学生を支援しようと企画。親日家で日本の伝統文化に触発されているというダプッツオさんは「日本の未来である学生たちに視野を広げてもらいたい。日本の伝統が、世界の建築家やデザイナーにどれほどの影響を与えているか知ってほしい」と期待した。

  ダプッツォさんは、20日の郡山市でのワークショップを経て来盛。盛岡情報ビジネス専門学校デザイン科1、2年生25人を対象に、「建築」「アート」「ファッション」の関係性・融合について解説し、折り紙を使った二つのワークショップを開いた。

  建築、アート、デザインと幅広く活動するダプッツォさんは「ファッションは体を包み込むもの、建物はそれ(体)をカバーするもの」といい、「建築家とアーティスト、ファッションデザイナーはツール、考え方、哲学を共有している」と解説。建物とファッション(洋服)を同じ材料で作ったり、近年はLEDライトを使ったファッションなど建築との融合が見られるデザインも出てきているという。

  日本の伝統文化でもある折り紙が世界のデザイナーに注目されていると言い、折り紙の影響を受けてデザインされたファッションや建造物(バス停)を紹介した。

  ワークショップは、生徒が5枚の白い紙を自由な形に折り、出来上がった造形物を組み合わせてストリートを作るというもの。鶴や菓子箱などの伝承折り紙に取り組んだ生徒もいた。出来上がった折り紙を街路に見立てて並べ、ダプッツオさんがそこに小さな人形を置いていくと、人の気配を感じさせるような奥行きのある空間が生まれていた。

  ペインティング(絵を描く)感覚で絵の具の代わりに色紙を使い、参加者全員で太陽を表現するワークショップも行われた。

  デザイン科1年の粟津智輝さん(18)=北上市出身=は「人と物を掛け合わせることで、ボリュームのある幅広い表現ができることに驚いた」と話していた。

  長期休暇のたびに来日しているというダプッツオさんは「震災後に生活が変わってしまった人もいるかと思う」と心を寄せ、「未来ある学生たちにはオープンマインド(多くの価値観を受け入れる)で想像力を広げ、広い視野を持ってほしい。アートや芸術がそのきっかけになることを願う」と話していた。


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