盛岡タイムス Web News 2014年  12月  25日 (木)

       

■  JR山田線宮古─釜石間 三鉄に移管し再開へ 県と沿岸市町村 提案受け入れで合意


     
   JRからの支援内容を踏まえた三鉄移管による山田線復旧を受け入れた沿線市町村首長会議  
   JRからの支援内容を踏まえた三鉄移管による山田線復旧を受け入れた沿線市町村首長会議  

 東日本大震災津波で被害を受けたJR山田線宮古―釜石間55・4`の復旧に関して話し合う沿岸市町村首長会議は24日、盛岡市内で開かれ、JR東日本が提案していた三陸鉄道移管に伴う支援について受け入れる方針を確認した。26日に達増知事らが上京してJRに報告。地元としては年明け以降に基本合意を締結の上、JRが早期に復旧工事着手することを期待する。

  会議後、達増知事と山本正徳宮古市長や佐藤信逸山田町長ら沿線12市町村長(代理含む)、望月正彦三鉄社長らが全員握手をして記念撮影。「地元の総意」で受け入れる方針をアピールした。

  受け入れたJRの提案は▽自治体による運賃差額補助、災害時・施設整備更新時の対応のための移管協力金(一時金)30億円▽運行に必要な車両の無償譲渡▽レールや枕木交換などの一定の軌道強化▽三鉄の運行効率化施策として検修庫・施設管理拠点の整備など▽観光客誘致へ観光キャンペーンなどを通じた地域活性化や利用促進への協力―。

  JRは見込まれる復旧費用210億円のうち140億円を拠出。30億円はこれと別の支援として提案され、以前は10年間分として5億円が示されていた。30億円に加えて車両の無償譲渡や検修庫の整備も含めると、合計50億円との試算もある。

  達増知事は会議後「宮古―釜石間は沿線市町の復興計画、まちづくりにおいても重要な事業。一時はJRが鉄路をやめてバスにするなど曲折もあったが、鉄路復旧の方向性について地元が認めることができる提案をしてもらい、地元で受け入れることができてよかった」と述べた。

  復旧工事の着手に向けては「本日からでもスタートしてほしいという気持ち。JRの提案があって、これを地元が受け入れ、双方の意思は合致した。1日も早く工事をスタートしてもらいたい。そのための詰めや調整する事項があればスピーディーにやっていきたい」と説明した。

  望月社長は「県内の意思統一ができたので、これからだという思い。JRとの協議が今後具体化していくので施設整備やさまざまな支援をどの程度配慮してもらえるか、しっかりと詰めていきたい」と抱負を語った。

  提案を受け入れたメリットとして▽生活圏に応じた「山田発盛行き」など柔軟なダイヤ編成▽貸し切り列車や臨時便の実施▽車両基地、運行車両の集約化による経営効率化―などを挙げる。復旧に向けては県や沿線市町村と協議して駅の愛称も検討する考え。

  26日は達増知事、山本市長、望月社長が上京し、JR東日本の冨田哲郎社長ら役員に報告する予定。

  山田線復旧については、1月末にJRから三鉄移管が提案され、2月の沿線首長会議で内容が説明された。8月の会議で提案を「有力な選択肢」とすることを確認。11月に今回受け入れた支援内容が示され、各市町村が持ち帰って市町村議会や住民の意向を聞き、同日の会議を迎えた。


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