盛岡タイムス Web News 2015年  2月  5日 (木)

       

■  生産・販売戦略策定へ 月内に成案化 岩手107号を奨励品種に 15年度から3カ年 県産米の地位向上図る


 県などが取り組む米産地としての本県の全国的な地位向上を図る「いわての美味(おい)しいお米生産・販売戦略」の策定作業は今月内の成案化へ、大詰めを迎えている。戦略に基づき2015〜17年度の3カ年で他産地に負けない産地形成を目指す。この中で「あきたこまち」に代わる主食用オリジナル新品種「岩手107号」を栽培適地の県央部で作付け拡大することが盛り込まれる。岩手107号は3日、県奨励品種に決まった。

  県農林水産部農産園芸課によると、岩手107号は「あきたこまち」より食味に優れ、耐冷性が強い。いもち病など耐病性にも強いとされる。

  収量などに関して12〜14年に現地調査が行われた。2日の県の農作物奨励品種検討会議で県奨励品種にふさわしいと判断され、3日に県が奨励品種に決定し、市町村や関係団体に通知された。

  県の主食用オリジナル新品種は05年の「どんぴしゃり」以来。決定を受け、15年度から種子増殖が始まり、品種名が決まる。作付け開始は16年産からを予定している。栽培適地はあきたこまち地帯の盛岡市など県央部。あきたこまちは現在、県内主食用米作付け面積の第2位。

  雫石町は、あきたこまちの作付け面積が県内市町村で最も多い。同町農林課によると、14年産の町内主食用米作付け面積約2011fのうち1767fと全体の88%を占める。次いで「ひとめぼれ」143f、「いわてっこ」84fなど。町産あきたこまちは神戸や名古屋方面に流通しているという。

  県産米は、いわてっこ(01年〜)が県中北部を中心とし、今回奨励品種に決まった岩手107号は今後、県央部で作付けされることになる。

  さらに県では現在開発を進めている県オリジナル良食味新品種について最高水準の食味評価が得られる栽培基準を確立し、産地などを特定・普及していく。この新品種と岩手107号は生産・販売戦略の中で生産対策として盛り込まれる。岩手107号の作付け面積などは戦略の成案化後に具体化される。

  戦略については、昨年までに骨子がまとめられた。今月13日に開かれる同戦略推進会議で成案化される予定。推進会議は14年10月に発足。県、JA県中央会、JA全農いわて、純情米いわて、県農産物改良種苗センターなどで構成される。

  骨子では「全国最高水準の『いわての美味しいお米』の生産など、需要に対応できる産地作りが進み、消費者や実需者に支持され、長く愛され続ける米産地が形成される」ことを目指す姿にしている。

  生産戦略として▽仕向け先や用途別のニーズに対応した良食味米の生産・供給▽生産コストの低減と経営安定のための「ナラシ対策」への加入促進▽生産者が主体となった米需給に対応した取り組み―が盛り込まれる。販売戦略では▽県産米の一層の評価・知名度向上▽県産米の早期契約・販売への販売力強化▽県産米の消費・需要拡大―が掲げられる。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします