盛岡タイムス Web News 2015年  2月  6日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉236 草野悟 元若大将、盛岡で被災地応援


     
   
     

 若い時は「若大将」でした。盛岡の大通り中央付近の路地にある「寿司わか葉」の主人・千葉勝司さんと愛娘の希(のぞみ)さんです。実家は気仙沼にあります。毎週気仙沼に戻り、ネタを仕入れてきます。船乗りや魚屋に友人が多く、自身も魚大好き人間で、とうとう寿司(すし)屋になってしまいました。

  気仙沼特産の「フカヒレ」や「もうかのほし」「ハーモニカ」「マカジキ」など珍しいネタが常時そろっています。震災でガタガタになった郷土が徐々に戻っていく姿に喜びをかみしめながら、自慢の食材をお客さんに勧めます。寿司へのこだわりは厳しく、手を抜くことは許しません。奥に写っている弟子は、手を抜いているのではなく、休めているだけです。いかにも昔風の怖い親方か、というと実は愛嬌(あいきょう)たっぷりなのですが、威厳を保つため、若干格好を気にします。ぼそぼそと話す口調が客席を和ませます。愛娘には厳しく「早くしろ、まごまごするな」と威圧します。顔はニヤケながら。

     
   
     

  この親方の特徴というか、技は「盛り付けのセンス」です。日本調の顔からは想像できないほど、フランス的というか洋風というか、トッピングの野菜たちを彩り美しく芸術的に盛り付けます。もはやメーンの魚介類が主役ではなく、脇役たちが主役になっているようです。「親方、顔に似合わず、きれいに仕上げるね」と褒めると、「…」と黙ります。照れているのか怒っているのか不明です。愛娘の希さんは、日本酒とワインに精通しています。というか自分が好きなので、気にいった酒をそろえるのが趣味のような感じもします。きっと飲兵衛です。

  気仙沼自慢の寿司ネタ、魚介類をよりおいしく、楽しく出していきたい、それが郷土の応援と、きょうも頑張っています。昼はちなみに1000円で豪華なランチセットになっています。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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