盛岡タイムス Web News 2015年  2月  15日 (日)

       

■  土に恋する「農業女子」 盛岡広域7人で食のコラボ ファーマーズガール結成


     
  「岩手の農産物の良さを実感してもらいたい」−。初のコラボイベントへ意欲を燃やす嵯峨さん、北田さん、吉田さん、山本さん、宮店長(左から)  
  「岩手の農産物の良さを実感してもらいたい」−。初のコラボイベントへ意欲を燃やす嵯峨さん、北田さん、吉田さん、山本さん、宮店長(左から)
 

 盛岡広域の若手女性農業者が、交流を深めながら新たな農業の可能性に挑戦しようと、女子会「ファーマーズガール」を結成し、活動している。20日には盛岡市内のカフェレストランとコラボレーションし、初のイベントを開催予定。メンバーが作った野菜や米を調理したオリジナルメニューを提供し「農業女子」の熱い思いを発信する。

  メンバーは、玉山在来系統の黒平豆「雁喰豆(がんくいまめ)」などの生産に励み、いわて6次産業化支援センター企画推進員も務める山本早苗さん(30)=玉山区渋民、リンゴ農家に嫁ぎ、自身は西洋野菜などを栽培する同市農業青年スタッグビートルズ会長の北田歩美さん(27)=同市黒川=ら7人。

  農業への熱い思いを語り合ううち、県農業改良普及会発行の農業情報誌「農業普及」で、コラムを連載することになり2014年9月、ファーマーズガールが正式発足した。

  初イベントは20日午後6時半から。同市大通2丁目(MOSSビル4階)のカフェポルトボヌール(宮秀太郎店長)が会場。熱意に共感したシェフの宮店長(38)が全面協力し、山本さん、北田さんに加え、嵯峨さち子さん(29)=玉山区門前寺、吉田真帆さん(31)=同市永井=が作った素材で特別メニューを提供する。

  カラフルな切り干し大根を使ったパスタ、黒平豆のスープ、キッシュなどを味わってもらう予定。ファーマーズガール4人が、岩手の農産物の魅力や農業に懸ける思いも語る。

  北田さんは「人生に悩んでいた21歳のとき、夕日に輝くリンゴの木を見て、すごい生命力を感じた」と振り返る。生まれも農家だが、それまで関心はなく、壁に当たって初めて「天職」が身近にあることに気付いた。「野菜も生き物。この世界に足を踏み入れたら発見と感動のオンパレード」と力を込める。

  サラリーマン家庭で育った山本さんは、嫁ぐまで農業とは無縁。農業青年の夫と出会い、命に寄り沿う仕事に生きがいを見つけた。地域で作られてきた黒平豆を品質の高い真のブランド豆に成長させようと奮闘している。

  「会社員だったときは、感謝はされても、地域のために何かしている実感まではなかった。農業は誰かのために命の糧を作り、届ける仕事。心からやりがいを感じる」と言う。

  吉田さんは祖父母の田畑を引き継いで、無農薬の自然農園「空桃」を始めた。「生産現場に入ってみて、流通している野菜の育てられ方にショックを受けた。農薬がすべて悪い訳ではないけれど、本当に自分が食べたいもの、食べさせたいものを作っていきたい」と話す。

  昨年、和牛の繁殖農家に嫁いだばかりの嵯峨さんも「自分でも少しずつ、いろいろな野菜を作れるようになりたい。長い目で活動を盛り上げていけたら」と意欲的だ。

  共通の目標は、農業女子を増やし、農業の魅力や岩手の農産物、食文化の素晴らしさを多くの人に知ってもらうこと。農業を地域づくりにつなげたいと願っている。「自然と触れ合えるアスレチックを作りたい」「農業を語るワークショップもしたい」と構想は尽きない。

  宮店長は「農業は男性だけで成り立つものじゃない」と応援。イベントを続けることで「地産地消の取り組みや地元食材の良さを知る人が増えてほしい」と期待する。

  初のコラボイベント「岩手の美味しいを召し上がれ♪〜カフェ×農業女子が贈るステキな一夜〜」は参加費4000円、2ドリンク付き。参加者募集中。問い合わせ、参加申し込みはカフェポルトボヌール(電話019―652―9898)へ。


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