盛岡タイムス Web News 2015年  3月  8日 (日)

       

■ 震災被災運休区間 復旧に着手 山田線宮古〜釜石間 早期運行願い起工式 沿線住民の思いを形に

     
  中心くいの打設作業(橋桁が流失した第34閉伊川橋りょう付近)  
  中心くいの打設作業(橋桁が流失した第34閉伊川橋りょう付近)
 


 東日本大震災の津波で線路などが被災し、運休となっていた山田線(宮古〜釜石間、55・4`)の鉄道復旧工事が始まる。7日には宮古市内で起工式が開かれた。JR東日本が山田線の鉄道施設を復旧し、三陸鉄道が南北リアス線と山田線を一体運営する。地域に密着する生活の足として、一日も早い復旧を目指す。今後もJRや三陸鉄道などは連携を図りながら、観光客誘致などに取り組んでいく。

 式典には関係機関の代表者ら約90人が出席。主催者を代表し、JR東日本の冨田哲郎社長は「震災から丸4年を前に着工式を迎え、大変喜ばしい。三陸鉄道による南北リアス線と山田線の一体運営により、地域密着の経営が実現できる。末永く愛され、地元の足として運営されることを願っている」とあいさつした。

  来賓の北川イッセイ国土交通副大臣は「復旧への熱い思いや尽力がこの日を実現させた。より親しまれる鉄道となってほしい」、達増知事は「復旧に向けて響き渡る槌(つち)音は、被災地に復興をもたらすとともに、本格復興のまい進に弾みを付ける」と期待を寄せた。

  沿線市町村を代表し、山本正コ宮古市長は「沿線住民の鉄道復旧を望む声があったからこそ実現した。われわれの思いが一つの形になった」と喜びを語った。

  三陸鉄道の望月正彦社長(代読・坂下政幸取締役事業本部長)は「生活圏に合致した列車の運行や沿線市町村と連携した観光客誘致、地域振興に貢献できると考えている」と展望。その上で「山田線は構造物の老朽化などの課題を抱える。JR東日本には課題解決へ最大限の助力をいただきたい」と語った。

  山田線は震災津波で、一部線路や鉄道橋7橋、駅舎7駅が被災。被災した8区間9・4`では、沿岸自治体が進める復興まちづくりとの調整などを踏まえ、施設の復旧を進める。

  被災しなかった9区間46`では、施設を一部強化。現状の木製枕木をコンクリート製の枕木に交換したり、トンネル内の壁面が剥がれ落ちた箇所のコンクリート打ち直しなどを行う。

  JR東日本によると、復旧費は総額200億円ほどと試算。JR東日本が実施する原形復旧の費用は140億円、復興まちづくりに伴いかさ上げが必要な箇所については自治体負担で約70億円を見込む。このほかJRは、関係自治体への移管協力金の提供や車両の譲渡などを行う。

  式典後には、橋桁が流失した第34閉伊川橋りょう付近において、工事実施に向けた測量や中心くいの打設作業などを報道公開した。


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