盛岡タイムス Web News 2015年  3月  11日 (水)

       

■  鎮魂と復興の春へ 東日本大震災きょう4年 被災者に物心の課題 仮設暮らし今も2万8000人 野田村で県式典 盛岡でも追悼行事


 東日本大震災津波から11日で丸4年を迎えた。マグニチュード9・0の大地震と沿岸を襲った大津波の犠牲者、行方不明者は震災関連死を含め6200人余り。鎮魂と復興への願いを込め、各地で追悼行事が営まれる。沿岸被災地は、まちのかさ上げ工事が本格化するなど、復興に向かって一歩ずつ前へ進むが、資材高騰による住宅再建の遅れ、長引く避難生活による心身の健康悪化、人口減少の加速など多くの課題を抱える。震災から4年の月日を経て、各地域や被災者個々が抱える問題も複雑、多様化しており、きめ細かに情報収集し対策を立てる必要がある。犠牲者の思いに応えながら、どんな未来を描き、築いていくのか。一人ひとりが思いを新たにする一日となる。県と野田村の合同追悼式は午後2時半から。

  県によると、大震災津波による直接の犠牲者は4672人、震災関連死が450人、行方不明者が1129人。倒壊家屋は沿岸内陸含め2万5713棟に上った。応急仮設住宅の居住者は2月末時点で、見なし仮設住宅の居住者も含め2万8040人。一方で、資材高騰や建設業界の人材不足の影響で住宅再建は遅れている。災害公営住宅の完成戸数は1285戸(15年2月末現在)と、計画されている5933戸の21・7%にとどまる。

  仮設住宅を退去後、新しい人間関係を構築できずに、閉じこもりがちになる問題も指摘されており、心のケアやコミュニティーづくりへの支援も必要だ。

  1月1日現在の沿岸部の人口は24万8991人。震災前11年3月1日と比べて2万3946人、8・8%減少した。岩手労働局によると、沿岸部の求人倍率は2年7カ月連続で1倍を超え、数字上は堅調に推移しているが、若者が将来に希望を持って働ける雇用環境にはなっていない地域もあり、息の長い取り組みが求められる。

  盛岡市など内陸部に避難した被災者が抱える問題も多様化している。盛岡復興支援センターによると、支援対象世帯は、福島や宮城からの避難世帯も含め約670世帯。センター来館者数は物資支援をしていた11、12年度に比べ減少傾向にあるものの、今年度も1月末までで1万2132人の利用があった。沿岸被災地に関する情報提供や同郷の被災者同士の交流の場として大きな役割を果たしている。窓口や電話での相談も738件(1月末まで)あった。学習の支援をしている子どもを通して、家庭が抱える問題を把握したケースもあるという。

  同センターの金野万里所長は「震災から4年がたち世帯の状況も変わってきている。これまで気を張って過ごしてきた被災者の気持ちが落ち込みやすい時期とも言われており、全世帯を訪問し直し、正確な状況の把握に努めたい。専門の相談機関などとも連携を深めながら、それぞれの課題に寄り沿い、対応していく」と話す。

  盛岡広域首長懇談会主催の追悼式典は11日午後2時25分から、盛岡市の県公会堂で。盛岡城跡公園では午後3時半から「祈りの灯火2015」(同実行委員会の主催)を開催し、約1万個の灯籠を点灯して犠牲者の冥福を祈る。同会場では復興支援映画の上映や復興マーケットもあり、復興への誓いを新たにする。もりおか町家物語館浜藤ホールでは午後6時半から3・11文化復興フォーラムが開かれる。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします