盛岡タイムス Web News 2015年  5月  5日 (火)

       

■ 〈おらがまちかど〉56 滝沢市 篠木地区 伝承と青春の輪を広げ 自治会創立45周年看護短大から世代交流


  

     
  自宅の離れで編さん中の原稿を持つ中村さん  
  自宅の離れで編さん中の原稿を持つ中村さん
 

 滝沢市の南側に位置する篠木地区自治会(下田富幸会長)は、2014年に創立45周年を迎えた。後世に地区の歴史を残すことを目的に記念誌を発刊する。

  区域面積は約8・21平方`で北に大沢地区、南に大釜地区、西に小岩井・姥屋敷地区と接する。県の無形民俗文化財の篠木神楽、坂上田村麻呂を祭った田村神社なども現存する。原稿の最終確認をする同市篠木綾織の中村登さんに話を聞いた。

  中村さんが最も苦労したのは、資料収集だったという。「歴代の会長はほとんどが他界し、残っている紙資料が少なかった。少ない資料と地区の古老の聞き伝えが中心になった。自治会の女性部など、各部が受け継ぐ部会の記録も参考にした」と話す。調べる過程でどこにもない篠木だけの歴史に気付いたという。

  中村さんが感心したのは、03年まで続いた篠木自治会の運動会。現存する1988年8月14日第11回大会のプログラムによると、100人規模の運動会だったという。

  「当時の人口は地区全体で500人から600人だったと思う。プログラムでは、四つの班に分かれて班対抗で行われていた。今では考えられないが、運営から参加まで全て地区の住民でやっていた。古老は『篠木小の校庭が大勢の老若男女の参加者で埋め尽くされた光景が、いまでも目に浮かぶ』と当時を思い出していた」と話す。

  同地区を語る上で忘れてはならないのが、岩手看護短大との結びつき。同地区で毎年9月に開かれるウオークラリーなどさまざまな行事で関わりがある。市外から来ている学生は住民でも知らないことを知っており、感謝の念が尽きないという。

  今回の記念誌編さんで、今後の課題も浮かんできた。他の地区より伝承が多いところでもある。「調べる過程で失われている伝承もあった。最近は新しい団地の人も地区の祭りに参加してくれる。記念誌を機に、篠木の伝統文化をきちんと伝えていきたい」と話した。
(戸塚航祐) 


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