盛岡タイムス Web News 2015年  5月 19日 (火)

       

■  達増知事 地方の負担増に異論 復興財源問題で国けん制 被災市町村の意見集約へ


 達増知事は18日の会見で、政府が公表した2016年度以降の東日本大震災津波からの復旧復興の方針について「本県としてのスタンスを大きく変える必要はない」と主張した。引き続き15年度までとなっている集中復興期間の延長、全額国費負担されていた事業の一部に地方負担導入をしないよう求める考え。むしろ「最初の5年間より手厚くしていかないといけないところもある」と強調している。

  政府は6月末までに支援の枠組みを示し、その中に地方負担の割合なども盛り込まれる予定。被災地以外の自治体よりも配慮を強調しており、竹下亘復興大臣は地方負担の割合について1〜3%にとどめるとの見通しも示している。

  達増知事は負担割合について「まだ決まっていないし、数字は政府内で検討すること。きちんと復興を進めたい、むしろ加速させたいなら、現場からすればさらに手厚くする必要がある」と強調。

  被災県が意見を述べる場としては今月26日に東京で開かれる政府の復興推進委員会がある。県では22日に県庁で被災市町村長らを招いて意見を集約し、それらを反映させて推進委で意見を表明する考え。

  達増知事は「被災自治体の財政は回復しておらず、負担の拡大ができるゆとりはない。県単独事業で今年度まで200億円を拠出しており、見直しがなくても将来にわたり同規模の負担が見込まれる。地方が全然負担していないということはない」と指摘した。

  一方、復興道路などの開通見通しが国交省から15日に示された。地方負担の対象に道路事業が含まれており、負担割合など不確定要素が多い中で、工期の遅れも懸念される。

  達増知事は「震災前から存在し、必要とされていた道路で、国と地方でよくすり合わせ、相互理解の上で復興に必要で進めている。早期整備が必要なら(地方負担は)矛盾することになる。論理的には完了を遅らせる話」と疑問を呈した。

  また、今井良伸復興庁岩手復興局長は18日の記者懇談会で、政府が地方負担を提案する復興交付金の効果促進事業を負担ゼロの基幹事業に振り替える工夫の余地があるとする内容について説明した。「地元と相談し、個別の解決策を図っていく」と述べた。


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