盛岡タイムス Web News 2015年  6月  2日 (火)

       

■  〈おらがまちかど〉60 盛岡市 渋民地区 築131年の建物いつまでも 啄木ゆかりの旧尋常小校舎 商議所会員が長年手入れ(相原礼以奈)


     
  年1回、約30年間継続されている奉仕活動  
 
年1回、約30年間継続されている奉仕活動
 

 盛岡市玉山区渋民の石川啄木記念館で5月27日、敷地内に建つ旧渋民尋常小学校校舎への奉仕活動が行われた。盛岡市商工会議所玉山地域運営協議会の青年部や女性部が約30年間継続している活動。啄木の母校であり代用教員として教壇に立った校舎は、地元の人々の手で守られている。

  同校舎は1884(明治17)年、村民の寄付により旧渋民村愛宕の愛宕神社脇に建設された。分教場や公民館として使用された後、1967(昭和42)年に取り壊されることになったが、啄木ゆかりの校舎であることから同館敷地内に移築保存された。柾(まさ)屋根造りや連子(れんじ)格子など明治前期の面影を残す校舎は、盛岡市指定文化財となっている。

  奉仕活動には青年部6人、女性部17人が参加。さらに今年は初めて地元のしぶたみ保育園の年長園児15人が参加し、校舎前の花壇にサルビアなどの苗を植えて彩った。青年部は校舎外壁に防腐剤を塗り、女性部は障子44枚の張り替え作業に当たった。

  青年部の千葉洋平部長(38)は「貴重な文化財をいつまでも保存したいという気持ちで作業した」と話す。女性部の竹田かづ子部長(72)は「古いので、桟などが壊れないよう気を付けている。この建物は玉山の人にとって宝物。気持ちも深いので楽しんでやっている」と思いを込めた。

  同館の森義真館長は「啄木は『石をもて追はるるごとく/ふるさとを出でしかなしみ/消ゆる時なし』と詠んだ。当館ができたのはふるさとに啄木を迎え入れたいという気持ちから。地元の人がそういう気持ちで、毎年奉仕してくれるのはありがたい」と話した。
  (相原礼以奈)
 


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