盛岡タイムス Web News 2015年  6月 9日 (火)

       

■  復興に支障なく 事業費負担で県と市町村 小泉政務官と意見交換 「国が責任果たす」


     
  小泉政務官(手前左)に要望を手渡す達増知事と沿岸首長  
  小泉政務官(手前左)に要望を手渡す達増知事と沿岸首長
 

 復興庁の小泉進次郎政務官は8日来県し、東日本大震災津波に伴う2016年度以降の復興事業の地方負担導入などについて達増知事と沿岸被災12市町村長と意見交換した。3日公表の地方負担対象事業と割合を踏まえ、地元から一定の評価は得たものの、負担導入への疑問や被災者の不安解消を求める声が出された。小泉政務官は「復興にブレーキがかかっては復興のためにならない。そうならないようしっかり(国が)責任を果たす」と明言した。

  同日は冒頭、達増知事、被災市町村で構成される沿岸市町村復興期成同盟会(会長・野田武則釜石市長)の16年度以降の復興事業に関する要望書が小泉政務官に手渡された。

  達増知事は三陸沿岸道路整備事業は引き続き国で全額負担されることなどを挙げ、「被災自治体からの要望を受け入れていただいたことに感謝申し上げる」と述べた。

  その上で引き続き特例的な財政支援措置の継続などを求めた。「本県は復興途上で、県・県内市町村は経済・財政的にもぜい弱」と説明。「被災地・自治体の事情を丁寧に把握し、今後の復興に支障が出ないよう一日も早い復興へ国・県・市町村が一致団結できるよう改めてお願いする」と訴えた。

  戸羽太陸前高田市長は意見交換後の取材で「政務官は被災地のことを非常にご存じで、われわれに寄り添った形で発言してくれたが、事務方は正直、結論めいた話を一方的にして厳しいと感想を持った」と語った。

  被害が大きく復興事業の遅れで負担導入に懸念のある中、「一部負担が絶対だめだではなく現状を見てもらい、どこまで地域に負担を求めて大丈夫かなど、もう一度考え直してもらえないか。残された時間で話せたら」と望みをつなぐ。

  一部負担導入が示された効果促進事業については、既に交付された分は負担を求めないという。一方で碇川豊大槌町長らは充当事業の要件の厳しさを指摘。「原点に立ち返って自由度の高い使い方にしてほしい」と意見交換で伝えた。

  達増知事は「今後も復興を進めることについて国・県・市町村が力を合わせないといけない信頼関係を前提としたやりとりだった。一方、それなりの緊張感があったやりとりだった」と述べた。

  政府は被災県・市町村の意見も踏まえ、今月末にも16年度から5カ年の復興事業などの在り方についてとりまとめ、竹下亘復興大臣が発表する予定。

  小泉政務官は「今までの知事、市町村長の発言の変化から、理解、評価してもらっている部分もある」として「しっかりと大臣に伝え、検討作業に入りたい」などと述べた。

  また「今後5年間を決める議論の中、大臣はじめ政治の側がどんな思いを抱き、考えたか。復興に対する国の決意は全く揺るぎないとメッセージとして、しっかり発信する必要性を感じた」とも説明。

  政府のいう「地方の自立」について「支援があるからできるなら、なくなれば立っていられなくなる。どうしたら復興をやり遂げた後の持続的な発展につなげられるかどうかという議論」との認識を説いた。


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