盛岡タイムス Web News 2015年  6月 10日 (水)

       

■  25年後に100万人確保 人口ビジョンと総合戦略 有識者会議で素案と骨子案 5年後社会減ゼロへ


 第2回県ふるさと振興有識者会議(座長・鎌田英樹岩手経済同友会副代表幹事、委員14人)は9日、盛岡市内で開かれた。この中で県は国の「ひと・まち・しごと創生法」に基づく地方版人口ビジョン、総合戦略となる仮称県人口ビジョン素案と仮称県ふるさと振興総合戦略骨子案を示し、委員から意見を求めた。人口ビジョンでは2040年に100万人程度の人口確保を掲げ、総合戦略の施策推進により20年に社会増減ゼロの目標を設定した。

  県ではビジョン、総合戦略とも10月下旬をめどに成案化を目指している。総合戦略の期間は国の定めにより今年度から19年度までの5カ年となる。次回有識者会議までに総合戦略について、施策ごとの取り組みで実績値を踏まえた重要業績評価指標(KPI)の目標値を示す考え。

  ビジョン素案では人口の展望として「活力ある岩手であり続けるために、人口減少に歯止めを掛け、超長期的な人口増の可能性も視野に、40年に100万人程度の人口確保」を掲げた。40年以降も合計特殊出生率や社会増減が安定を続けると、60年にはあらゆる世代の人口が安定し始め、2110年ごろには県人口が80万人になると見込んでいる。

  展望が実現した場合の本県の姿として▽岩手で、子どもからお年寄りまで、あらゆる世代が生き生きと暮らす▽県外とつながり、新しい発想に岩手があふれる▽地方が主役になる日本の姿が岩手で実現する│とした。2040年以降も人口は減少するが、60年ごろにはあらゆる世代の人口が安定し始め、持続可能な岩手の実現が期待できるという。

  総合戦略骨子案では@やりがいと生活を支える所得が得られる仕事を創出し、岩手への新たな人の流れの創出を目指す(社会増減)A社会全体で子育てを支援し、出生率の向上を目指す(自然増減)B医療・福祉や文化、教育など豊かなふるさとを支える基盤の強化を進め、地域の魅力向上を目指す(基盤整備)―の3本柱が基本目標に据えられた。

  これらの施策の推進目標として@では「若者の仕事や移住に関する願いに応え、県内外の転出入を均衡させる社会増減ゼロ」、Aでは「結婚や出産は個人の決定に基づくものであるのを基本に、若い世代の就労、出会い、結婚、妊娠・出産、子育ての願いに応え、出生率の向上を目指す」と設定された。

  Bでは「岩手に住みたい、働きたい、帰りたいという人びとの願いに応えられる豊かなふるさと岩手を作り上げる」と定められた。@〜Bそれぞれに取り組み内容も明記された。@では各種産業の振興と雇用創出、移住・定住の支援、Aでは子育て支援や健康・長生きの支援、Bでは地域の魅力づくり推進や地域公共交通の確保、人づくりの推進・教育の振興・若者定着などが掲げられた。

  県によると、14年の人口動態統計月報年計で本県の合計特殊出生率は1・44で対前年比0・02ポイント低下した。全国は1・42だった。出生数が8803人(前年比428人減)に対し、死亡数が1万6273人(同304人増)で、7470人の自然減だった。


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