盛岡タイムス Web News 2015年  6月 12日 (金)

       

■  JR田沢湖線 上厨川へ新駅誘致推進 地域民ら実現推進会設立 需要満たす想定乗降数 署名や陳情の展開へ


     
  JR田沢湖線新駅誘致実現推進会の設立総会  
 
JR田沢湖線新駅誘致実現推進会の設立総会
 

 盛岡西部地区の振興を図るため、盛岡市上厨川地内にJR田沢湖線の新駅整備を要望していく、JR田沢湖線新駅誘致実現推進会(会長・大坪長四郎土淵地域活動推進協議会会長)が10日設立された。同市前潟の土淵地区活動センターで開かれた設立総会には、地域住民ら約80人が出席。地域の長年の念願である新駅設置に向け、署名活動や市・市議会に対する陳情を行っていくことを確認した。

  新駅の候補地は、2012年に市がJR東日本への委託で実施した基本計画調査では、盛岡駅と大釜駅の間のイオンモール盛岡やサンデーなどの北側3カ所が想定されている。無人駅でホーム1面、ホーム上屋、待合室1室などの規模で、事業費は約7億4千万円(駅建設費約2億9千万円、システム改修費約4億5千万円)を見込む。

  同調査では、夜間人口を基にした想定乗降人員で1日当たり約2500人の利用を見込み、IGR厨川駅と同規模となる。新駅では、他に周辺の商業施設の利用者や従業員の利用なども想定できる。調査で新駅設置の需要を満たすとの結果が得られた。市が新駅設置を決定し、JRも了承した場合、基本設計や詳細設計ののちに工事着手となる。一般的には新駅設置の決定から開業まで約6年を要するという。

  新駅設置をめぐっては、1987年に当時の建設省、県が実施した盛岡都市圏パーソントリップ調査で鉄道新駅の設置効果が検討され、同地区への新駅設置が望ましいとの調査結果が示された。2000年5月に地元7町内会から陳情書、08年10月には前潟新駅設置期成同盟会から要望書が盛岡市長に提出された。

  市では09年3月「もりおか交通戦略」に新駅の検討箇所として位置付け、新駅設置可能性調査費300万円を市議会に計上し、調査を実施した。結果を踏まえ、12年には新駅の需要予測が想定される駅の構造および事業費の試算などについて、改めて基本計画調査をJR東日本への委託により実施した。

     
  市の基本計画調査で新駅の候補地の一つとなっている上厨川地区  
  市の基本計画調査で新駅の候補地の一つとなっている上厨川地区
 


  設立総会では、15年度事業計画として6、7月に自治会、振興会、町内会で回覧を通じた署名活動を実施するほか、イオンモール盛岡の店内および地域事業所などで署名活動を展開していくことを確認。同推進会では、署名活動後に、市や市議会に対する要望書・陳情書の提出を行っていく。

  参加者からは、新駅が整備された場合に周辺の再開発計画があるのか、新駅の入り口は北側、南側のどちらを想定しているのかなどの質問が出された。市は、再開発計画はなく、これまでの調査では南側を想定し、地形上の制約や陸線橋整備によるコスト増などを勘案すると北側は難しいとの考えを示した。

  大坪会長は「従来の形と違い、今回の運動は地区だけでなく、市民を巻き込んだ運動展開をしていく。この地区に鉄道が敷かれ、90年を超える。何とか長年の夢である新駅の設置のため、市や市議会の支援をお願いしたい」と話した。

  古山裕康建設部長は「駅の必要性については認識している。市としては事業費や駅を設置した場合にどうやって活用していくかなど、バスとのつながりやパークアンドライドの観点から活用方法について探りながらJRと協議をして実現の可能性について検討していく」とした。


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