盛岡タイムス Web News 2015年  6月 19日 (金)

       

■  東日本原木しいたけ協議会 風評被害克服へ一丸 原発被害 出荷制限の解除へ 盛岡に1都12県の生産者


     
  東日本原木しいたけ協議会の飯泉孝司会長  
  東日本原木しいたけ協議会の飯泉孝司会長
 

 東日本原木しいたけ協議会(飯泉孝司会長)による各県の取り組み発表・生産者大会が18日、盛岡市菜園のホテルニューカリーナで開かれ、1都12県の生産者約140人が集まった。東京電力福島第一原子力発電所の事故による原木しいたけの出荷制限の現状・課題を共有し、国や各機関に対する要望事項をまとめ、県を超えて団結する志を新たにした。

  同協議会は、2011年11月に茨城県で発足。原木シイタケ生産者を結束させ、風評被害対策の共有と解決を目的に運営している。

  各県の取り組み発表では、県農林水産部林業振興課の田島大主査が、出荷制限措置中の県南13市町と解除エリアを、地図を用いて説明。「県では指標値を超えたホダ木(種菌をつける原木)を一時保管し、ホダ場環境整備に取り組んでいる」と話し、一時保管数は599万本、58人が出荷制限を解除されたと発表した。

  現状の課題を「原木不足と価格高騰」とし、県外に原木供給を依存している状況を述べる。県の対策として▽無償の資金貸付▽放射線量検査の無償実施などの安全確保▽原木購入支援▽東京電力への賠償請求支援などを説明した。

  今後の課題は「生産者の減少」と言い、販売・消費拡大のためのイメージアップ活動▽商社に対する取扱い増加の要望▽学校給食での利用▽「いわて原木しいたけ産地再生の集い」などを上げた。キャラクターゲンボくんを作り、昨年はポスターを都営地下鉄に貼り、県内のバスカードの絵柄に起用したことを紹介した。

  生産者発表では、一関市で初めて制限を解除された原木シイタケ農家の佐藤繁さんが「生産者の叫び」として、農家の現状を発表。一時保管されたホダ木の処分推進を望み、ホダ木を自前調達できない苦しさを述べた。国や機関に対し、自分らの山「里山」の再生事業を早期に取り組むよう訴えた。

  飯泉会長は、原木林の再生が原木シイタケの再生につながると言い「原木林の再生など30年ほどかかる取り組みになるが、循環型農業の代表として誇りを持って活動を推し進めましょう」とあいさつした。

  参加していた秋田県仙北市の齋藤農園の齋藤瑠璃子さんは「原木の提供によって秋田県も原木不足に陥っている。状況を改善させねば」と気を引き締めていた。


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