盛岡タイムス Web News 2015年  6月 23日 (火)

       

■  管理の徹底が必須 マイナンバー来年開始 盛岡商議所 事業者へ対策セミナー


     
  マイナンバー制度を説明する中小企業診断士の三上さん  
  マイナンバー制度を説明する中小企業診断士の三上さん
 

 来年1月、マイナンバー制度の運用が開始される。10月には住民票を有する全ての国民にマイナンバー(個人番号)を通知。社会保障や税、災害対策の行政手続きに用いるため、事業者は制度に対応する体制が必要となる。制度の運用方法や安全管理体制について対策セミナーが22日、盛岡市清水町の盛岡商工会議所で開かれ、事業者や実務者ら約80人が出席した。

  中小企業診断士の三上康一さんが同制度の概要や留意点、組織の対応について講演を行った。

  マイナンバーは個人(12桁)と法人(13桁)に通知する。個人には住民票記載住所に「通知カード」を送付。来年1月以降、市町村に申請すれば「個人番号カード」が交付される。

  「通知カード」には個人番号・氏名・住所・性別・生年月日の情報。

  「個人番号カード」には通知カードの情報と顔写真が付き、身分証明書となる。e―Taxなどを行う電子証明書が標準搭載され、マイナポータル(個人ページ)で、個人情報の使用記録が確認できる。今後は医療情報・社員証・クレジットカード・健康保険証・銀行口座・年金記録などに活用される。

  三上さんは「番号一つで転居履歴や家族構成が分かる。徹底管理が必須」と注意を促す。

  事業者が行う個人番号使用例は、雇用・健康保険、年金、税務署の法定調書など。従業員や扶養家族、株主、取引先の個人番号も取り扱う。

  取得時の留意点は▽利用目的の明示▽本人確認▽扶養親族の本人確認。事業者が個人番号を取得する際は「源泉徴収票作成のため」「健康保険・厚生年金保険届出事務のため」など利用目的を本人に通知・公表し、利用目的以外の利用を禁止する。「マイナンバーを公開しない従業員の発生が予想される。まずは説得。最終手段は、事業者が各機関に問い合わせる」と対策を述べる。

  本人確認も必須となる。「個人番号カード」不保持の場合、運転免許証などで身元確認する。給与所得の扶養控除などの申告書以外、国民年金第3号被保険者関係届などは▽代理権確認▽代理人の身元確認▽本人の番号確認―を事業者が行う。

  利用・保存・提供する上で策定すべき事項は▽法令順守や安全管理などの基本方針▽マニュアルや事務フローの取扱規定▽安全管理措置―など。「取扱規定は就業規則に入れ、安全管理措置はマニュアル作成する企業が多い」とアドバイス。

  取得・利用・保存・提供・削除時の各責任者や担当者、取扱い方法の明確化が必要。管理体制に伴うシステム導入について「新しいシステム導入は必要ない。システムのアクセス権限者を設けるか、鍵の掛かる棚や引き出しに保管すればよい」と補足。パソコンでの管理は最新版のウイルス対策ソフトの更新を奨める。

  同制度導入に伴う従業員負担の偏りを防止するため、役割分担と共通意識などの組織整備、制度運営・安全管理を組織全体で行うこと。

  同会議所は、マイナンバーのセミナーを今後も開催する予定だ。


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