盛岡タイムス Web News 2015年  6月 26日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉256 草野悟 宮城まりこさんの反物作品


     
   
     

 東京に出かけました。翌日朝の講演でしたので前泊しないとならないという理由をつけて、いつも岩手県の食材をたくさん使ってくれているなじみのお店「おおたに」に顔を出しました。そこへひょっこり現れたのが肢体不自由児療護施設「ねむの木学園」の園長宮城まり子さんです。お久しぶりにお会いできました。御年87歳。とてもお元気です。

  仲良しのおかみさんにご自分でデザインした反物をプレゼントするためにお越しになりました。反物にはかれんで生き生きとしたフジの花が染め抜かれていました。「あのね、ずいぶんかかったのよ。でもね、細い線がちょっとうまくいかなかったのよ」とかわいらしい声で恥ずかしそうに話します。この反物を着物にするのではなく、お店ののれんにするようで、なんともぜいたくな発想です。「まり子先生自作の作品ってとてもすごいプレゼントだよね。それじゃ1枚切り取って丁重に額に入れて飾ったら」と私が口を挟みますと「あらあ、あなたセンスがあるわね。監督みたい」とお褒めかチクリか悩むようなお返事。

  7年前にねむの木学園を訪ね、学園の生徒さんたちの素晴らしい絵画を見てきました。その後全国各地で個展があり何度か見学に行きました。個展では、ねむの木の生徒さんたちのコーラスがあります。このコーラスがそれはそれは言い表せないほどの美しいハーモニーを奏でます。宮城まり子さんがタクトを振り、そのタクトに合わせての合唱はまるで天使の歌声です。生徒さんたちは、ほとんどが宮城まり子さんの養子でお子さんたちです。生徒さんたちはまり子さんを「お母さん」と呼びます。天使の歌声に観客のほとんどが涙を流してしまいます。

  ねむの木の生徒さんたちを応援し続けている「おおたに」のおかみさんも素晴らしい人です。宮城まり子さんの仕草や一つ一つのお言葉がとてもチャーミングです。いつまでもお元気でいてください。またお会いできますことを願っています。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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