盛岡タイムス Web News 2015年  7月 3日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉257 草野悟 日本一早いカレンダーの言葉


     
   
     

 神戸に私の師匠というか大恩人というか、かけがえのない方がおります。御年92歳のご高齢ながら、毎週のように電話をくれます。三陸鉄道の心配や、私の心配など、とにかくいろいろ心配してくれます。前の会社の重役で、現役時代はやんちゃ坊主と言われ多大なご迷惑をかけ通しでした。石原健一さんといいます。その石原先生から、毎年日本一早いカレンダーが届きます。谷脇絵里さんの人生カレンダーです。被災された方々が、来年の予定を書きいれて頑張って生きてほしいという願いが込められています。

  早速、宮古市田老の仮設食堂で頑張っている善助屋食堂の赤沼秋子さんにお届けしました。グリーンピア田老宮古の敷地は、すべて仮設住宅で埋め尽くされ、震災から4年以上経過した今でも、たくさんの被災者の方々が暮らしています。でも来年には完全に破壊された田老の町も復活し、いよいよ仮設店舗の人たちも本設のお店を構えることができそうです。

     
   
     


  善助屋食堂の看板メニューは「どんこのから揚げ丼」です。店や家屋、すべてを失った赤沼秋子さんですが、このどんこのから揚げ丼が救ってくれました。大人気となって屋台骨を支えています。旦那さんが毎日漁をして運んでくれます。不便なところにある仮設の食堂ですが、うわさを聞いたボランティアの人たちや工事関係者の方々が足を運んでくれます。一様に満足した顔で店を出てきます。それだけ間違いなく「おいしい」丼です。

  三陸鉄道も「駅‐1グルメ」の常連店舗として応援を続けています。表紙には、谷脇絵里さんの文字とイラストが描かれています。文字は「勇気がわくまで一緒にいよう」と書かれています。月めくりごとに優しい言葉が出てきます。ちなみに1月は「重い荷物は一緒に持とう」です。ほほ笑ましいイラストが心を温めてくれます。もうすぐ真夏、秋子さんまだまだ休めそうもありません。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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