盛岡タイムス Web News 2015年  7月 8日 (水)

       

■  潜水調査船しんかい6500 海の神秘に針路取れ 盛岡市子ども科学館 三菱重工業が模型寄付


     
  市子ども科学館に展示された「しんかい6500」。ボタン操作でロボットアームを動かしたり、  
  市子ども科学館に展示された「しんかい6500」。ボタン操作でロボットアームを動かしたり、解説を聞くことができる  

 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で日本海溝を潜航調査した有人潜水調査船「しんかい6500」の2分の1スケール模型が、盛岡市本宮の市子ども科学館(竹田紀男館長)に常設展示される。東日本大震災からの復興支援の一環として、造船元の三菱重工業から寄付された。12日の感謝状贈呈後に正式公開される。7日からプレ公開しており、世界でも数少ない深度6500b(大深度)での深海探査船の迫力いっぱい。

  同模型は、三菱みなとみらい技術館(横浜市西区)に展示されていたもの。同海洋ゾーンのリニューアルに伴い、子どもたちの科学技術への関心と理解を深め、次世代の技術者育成につなげようと盛岡市に寄付された。

  模型の寸法は2分の1スケールで、全長4・8b、幅1・8b、高さ2・2b、重量約750`c。材質は強化プラスチックほか。操作パネルが付属しており、ボタンを押すと解説が流れて各パーツが動く仕組みになっている。

  ハイビジョンテレビカメラやテジタルスチルカメラが搭載された「観測装置」などを操作した川目保育園の八木橋瑶季ちゃん(5)は「こんなに深く潜ることができるなんてすごい」、佐藤大暉ちゃん(5)は「海は好き。潜るところを見てみたい」と興味津々。

  「しんかい6500」は、生物の進化と解明、深海生物の利用と保全、熱・物質循環の解明などを目的に三菱重工業神戸造船所が1989年建造。国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)が所有している。

  有人で大深度に潜水可能な調査船は世界で7隻ほどしかなく、日本では同調査船が唯一。2011年8月の調査では、東北地方太平洋沖地震の震源海域である日本海溝水深5350bに潜航し、地震の影響と思われる大きな亀裂を確認した。

  模型では、3人の乗員が安全に調査活動を行うことができる耐圧殻の中にあるコックピットや貝殻などを壊さずに持ち上げるロボットアームの動作を見ることもできる。

  竹田館長は「東日本大震災を経て、海底など地球の仕組みについて関心を持っている人も多いと思う。深海の不思議さや生物に関心を持つきっかけになれば」と話していた。

  同展示物は今後、海底の雰囲気を演出するなどしてより市民の興味を引くコーナーにしていきたいという。

  感謝状贈呈式とテープカットは、能宗俊起三菱みなとみらい技術館長らを迎え、12日午前10時半から開かれる。

  問い合わせは、市子ども科学館(電話634―1171)まで。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします