盛岡タイムス Web News 2015年  7月 16日 (木)

       

■  求められる政策論争 告示まで1カ月 谷藤氏(現職・3期)と内舘氏(会社役員) 県議、市議選との連動も


       
  谷藤裕明氏 内舘茂氏  
 
谷藤裕明氏
内舘茂氏
 

 任期満了に伴う盛岡市長選は8月16日の告示まで1カ月を切った。これまでに出馬を表明しているのは4選を目指す現職の谷藤裕明氏(65)=無所属、新人の会社役員、内舘茂氏(48)=無所属、民主党推薦=の2氏。8年ぶりの選挙戦が濃厚だが、両者に政策的に明確な差異が見られない。一方で、従来通りの市民党を貫こうとする谷藤氏、民主党推薦で県議選などと連動した戦いを狙う内舘氏の構図が徐々に明確になってきている。後に控える県議選や県知事選、参議院補選をにらみ、推薦や支持などの取り扱いに苦慮する政党や団体もある。

  谷藤氏はかつて自民党の県連幹事長を務めていたが、2003年の市長選出馬後は全方位的な支援体制を構築してきた。今回の選挙戦も「一党一派に偏しないことは、終始一貫通している。多くの市民の皆さんとともに盛岡の発展を期していくという思いを共有する形で、今までも進めてきた経緯がある」と市民党を貫く考え。従来通り、政党への推薦要請はせず、盛岡市議や県議に幅広く推薦要請した。

  1日には谷藤氏を応援する盛岡市議の有志26人が任意団体「盛岡市政を発展させる会」を発足させ、市議選と連動した戦いを展開する。発足会見で、発起人の市議の一人は「党の対決というのは正直心外。市民党ということであくまでやっているので、党と党の対立ということではやってほしくない」と強調した。

  内舘氏は、3月に県議会を訪れ、各政党・会派、無所属議員への推薦要請を行い、5月下旬には再度政党に推薦要請した。高校の同級生で、自身が後援会青年部長を務める階猛氏が副代表の民主党県連は6月に内舘氏の推薦を決定。同党の県議や階衆院議員が週末ごとに内舘氏とともに街頭演説を行っている。

  6月21日には同党の細野豪志政調会長も来盛。「もうすぐ市長選が始まる。岩手はこの後すぐに県知事選、県議選もある。そして年末には参議院の補欠選挙が行われる。この四つの選挙が行われることは、国政全体に岩手県の皆さんの判断が大きな影響を及ぼす」と市長選を今後の大きな選挙戦の流れの一つと捉え支持を訴えた。

  自民党盛岡市支部は6月の定期大会で樋下正信支部長が「組織としては、この方というのは表明しない」と機関決定しないことを表明。一方で「現職の谷藤市長と、今まで一緒に行動を共にしてきている。支部としては現職を応援していったらいいのかなというふうに考えているところ」と谷藤氏との近さを伺わせた。公明党県本部(小野寺好代表)も、6月に第一総支部(米田誠支部長)が谷藤氏を支持することを決定した。

  政策的な違いがないことから、今回は支持を鮮明にしない政党も。独自候補の擁立を模索していた共産党盛岡地区委員会(佐久間正行地区委員長)は、擁立を見送り、自主投票を決めた。15日に会見した佐久間委員長は「私たちは谷藤市政を変える立場で臨んでいるが、内舘氏のマニフェストは谷藤市政の流れをどう転換するかが見えない」と政策的な違いの少なさに言及した。

  社民党盛岡総支部(佐々木信一代表)も8日に自主投票を決定。「両氏が示している政策では、その争点や対抗軸が明確になっておらず、政党としての政策的な検証と判断の到達には至らなかった」とした。同党支持団体の平和環境盛岡紫波地区センター(阿部哲巳議長)は、8日に谷藤氏の推薦を決めた。

  過去2回の市長選では谷藤氏を推薦し、政策協定を結んできた連合岩手(豊巻浩也会長)は今回、谷藤、内舘の両氏から推薦要請を受けた。基軸政党の民主党県連が内舘氏を推薦したことで難しい判断を迫られる中、今月8日の会議でいずれの候補者も推薦せず、構成団体の判断に委ねることが了承された。豊巻会長は「盛岡市の首長選挙だが、知事選や国政との連動の議論も出ているので、中だけの状況ではなくなっている」と話した。

  谷藤氏は、2月の後援会連合会(村井軍一会長)拡大役員会新年会で後援会の要請を受け、市議会3月定例会の施政方針演説で出馬表明した。財政基盤の再生など3期12年の実績を訴えるとともに、希望郷いわて国体、玉山との合併10周年、新総合計画の進捗(しんちょく)、広域連携の推進など継続した市政運営を訴える。

  本格的な選挙戦は12年ぶりということで、後援会の再構築も図る。6月28日には乙部、見前、永井、飯岡の4地区による後援会都南地区連合会(長澤茂会長)を設立。26日に中央通1丁目へ事務所を開く予定で、8月6日には総決起集会も開く。

  内舘氏は、3月に出馬表明。「盛岡創生」を掲げ、「人口やお金ではなく、品格あるまち盛岡、日本一子育てしやすいまち盛岡、文化の香りあふれるまち盛岡、そんな盛岡をみんなでつくっていきたい」と訴える。

  後援会(及川三治会長)を5月下旬に設立。平日は市内数カ所で辻立ちを実施し、若者との座談会形式の懇談や報告会なども開催している。4日に菜園へ事務所を開いた。16日には後援会設立総会を兼ねた時局講演会を開催する。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします