盛岡タイムス Web News 2015年  7月 23日 (木)

       

■  盛岡二高 10代の心三十一文字に 2年連続2つの短歌甲子園へ


     
   盛岡市と日向市での「短歌甲子園」出場を決め、三十一文字に磨きをかけている盛岡二高文学研究部。後列左は菊池陽教諭  
   盛岡市と日向市での「短歌甲子園」出場を決め、三十一文字に磨きをかけている盛岡二高文学研究部。後列左は菊池陽教諭
 

 盛岡二高(土川敦校長、生徒604人)の文学研究部(番澤芹佳部長、部員7人)は、8月に全国で開かれる二つの「短歌甲子園」に2年連続で出場する。8月18日から宮崎県日向市で開かれる「第5回牧水・短歌甲子園」(日向市など主催)と翌19日から盛岡市で開かれる「短歌甲子園2015(第10回全国高校生短歌大会)」(同実行委員会主催)で、部員各3人が出場。14年度は牧水・短歌甲子園で3位、盛岡市の短歌甲子園では上位に入らなかったため、「今年こそ決勝進出。目指すはダブルでの初優勝」と意気込んでいる。

  「文研部」で親しまれ歴史ある同部だが、昨年秋ごろは部員が番澤部長(3年)ほぼ1人という状況だった。「活躍していた3年生が引退し、文研部はこれからどうなるのか」と、顧問の菊池陽教諭に相談。積極的に生徒に声を掛け、今春新たに1年生を迎えた。活動が軌道に乗り、14年度に続き両大会への出場権を得た

  啄木の最期をみとった歌人若山牧水の生誕地で開かれる「牧水・短歌甲子園」は、全国29校50チームの応募から12校(12チーム)が選考を通過。盛岡二は本県唯一のチームとして、清水春花さん(3年)、角掛風香さん(2年)、佐々木萩芳(しゅうか)さん(1年)が出場する。

  1次リーグでは、対戦相手と兼題の「恋」「笑」「投げる」の歌を披露し合い、ディベート(討論)も審査の対象となる。作歌姿勢や歌の鑑賞にも気を抜くことはできない。

  「恋の経験がないから表現は難しい」「分からないからこそ、想像を膨らますこともできる」。チームのメンバーは忌憚(きたん)なく意見を交わし、持ち寄った歌を読み合う。

  角掛さんは「みんなに見てもらうことで、ありきたりな表現や分かりづらい表現に気付くことができる。せっかく文研部に入ったので、授業では作れないような歌を作りたい気持ちもある」と意欲を語る。

  盛岡市の「短歌甲子園」には、番澤部長、佐藤楓さん(2年)、賀東萌々香(ももこ)さん(1年)が出場。予選審査に3行書きの未発表自作短歌を1人1首提出し、全国41校51チームの応募の中から出場36校(36チーム)に選ばれた。本県からの出場は5校で、盛岡二は盛岡四と並ぶ最多9回目の出場になる。

  同大会の特徴は、事前に題が発表されず、啄木ゆかりの地の題詠ツアーで時間内に歌を作ること。推敲(すいこう)の時間が限られ、日頃から言葉に関心を持ち着眼点を増やすこと、深めることも肝要となる。

  前回補欠として参加した番澤部長は「緊張はあるが、自分では考えられないような歌が全国の高校生から出てくるので楽しみ」と気持ちを高める。啄木の「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」を初めて小学校時代に読んだときは解釈ができなかったという。「15歳を経た今なら、啄木さんの歌の意味が少し分かる気がする。短歌は面白い」と、啄木の郷里から出場できる喜びをかみしめる。

  団体戦・個人戦の決勝は、盛岡劇場で8月21日午前9時半から開かれる。特別審査員はは小島ゆかり氏(コスモス短歌会)。

  両大会とも夏休み明け直後の開催。補欠の熊谷友里さん(1年)を含め7人全員が部誌の編集の一方、大会に向けての歌作りや合評、歌の選考などに取り組んでいる。

  菊池教諭は「レベルの高いチームが集まってくるので、大会の雰囲気を味わってほしい。自分の表現の道具として、短歌を使えるようになれれば幸せなこと」。三十一文字を磨き、真夏の決戦に臨む生徒を見守っている。


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